食事でホルモンバランスを乱れにくくする方法
肌荒れやイライラ、疲れ、生理不順などさまざまな悩みの原因のひとつと言われているのが、ホルモンバランスの乱れ。もともと女性は約4週間のサイクルでホルモンのバランスが変動しているのだけれど、さまざまな原因によってこのバランスが崩れることで、不調が起こりやすくなってしまう。
そんなホルモンバランスと大きく関係しているのが食事。産婦人科医のヴァリンダ・ヌワダイ医師は、「食事の栄養バランスが悪かったり極端に食べる量が少なかったりすると、視床下部や下垂体、副腎などのホルモンをつくる器官にストレスがかかって、ホルモンバランスが乱れてしまう」と米Healthlineで説明し、ホルモンバランスを整える働きのある食材を取り入れるよう勧めた。
ではどんなものを食べたらいいのか。医師が教える、ホルモンバランスを整えて乱れにくくするために心がけるべき食事のコツをご紹介。
適度に炭水化物と脂質を摂る
ホルモンバランスを乱れにくくするためには、食事の栄養素のバランスが重要。なかでもヌワダイ医師が欠けてはいけないと話すのが、身体にとって不可欠な三大栄養素のうちの2つである炭水化物と脂質。この2つの栄養素の摂取量が極端に少ないと、ホルモンバランスが乱れやすくなってしまうという。
ヌワダイ医師が勧めるその理想的な量は、1日の総カロリー摂取量のうち約45%を炭水化物、約20%を脂質で占めること。毎日の食事をチェックして、炭水化物や脂質が極端に少ない場合は、見直してみるようにして。
シードサイクリングを実践
ホルモンバランスを整えるために多くの医師が推奨しているのが、ホルモンの周期に合わせて適したシード(種)類を食べ分ける食事法「シードサイクリング」。この食事法では月経周期の前半13日間には、エストロゲンを含んだフラックスシード(亜麻仁)または黄体ホルモンを活性化させる亜鉛を含んだパンプキンシードを摂取。そして月経周期の後半では、エストロゲンのバランスを整えるゴマまたは肝機能をサポートするヒマワリの種を取り入れる。
産婦人科医のジョディ・ホートン医師は、「シードサイクリングには、エストロゲンとプロゲステロンといったホルモンのレベルを調節して、ホルモンバランスを正常に整える働きがあるから、ぜひ試してみて」と米Sunday rileyでアドバイス。ちなみに選ぶシード類は、できるだけ生でオーガニックなものを選ぶのがオススメだそう。
ターメリックを取り入れる
海外ではスキンケア成分としても注目を集めているスパイスのターメリックには、ホルモンバランスを乱れにくくする働きも期待できるよう。
ヌワダイ医師によると、ターメリックにはエストロゲンに近い働きをする植物性エストロゲンが豊富に含まれているため、ホルモンバランスを整える手助けをしてくれるという。ちなみにターメリックに含まれるクルクミンには、PMSを緩和する働きもあるため、生理前後にはとくにオススメの食材なのだとか。
月見草オイルを取り入れる
月見草の種子から搾った油である月見草オイルも、ホルモンバランスを正常な状態に近づけるサポートをしてくれるという。月見草オイルは、欧米で「王様の万能薬」と呼ばれてきた歴史を持っている。
なぜなら月見草オイルは、γリノレン酸を豊富に含んでいるから。ヌワダイ医師は、「γリノレン酸には、ホルモンに働きかけてバランスを整える作用がある」と説明し、サプリメントなどで取り入れることを勧めた。
ホルモンバランスは、美容や健康と切っても切れない関係なので、気になる人はできることから意識してみては。(フロントロウ編集部)