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これまでの『マトリックス』シリーズを作り上げてきた“重要人物”が、全米で12月22日に公開予定の映画『マトリックス レザレクションズ』に参加していないことについてコメント。(フロントロウ編集部)

ついにタイトルが発表!『マトリックス レザレクションズ』

 約20年ぶりとなる『マトリックス』シリーズ4作目となる最新作のタイトルが発表され、ファンの注目を集めている。そのタイトルは、『The Matrix: Resurrections(マトリックス レザレクションズ)』。

画像: ©︎ROADSHOW FILM LIMITED

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 『マトリックス』、『マトリックス リローデッド(The Matrix Reloaded)』、『マトリックス レボリューションズ(The Matrix Revolutions)』という3部作に引き続き、“復活”という意味を持つ単語「Resurrections」が選ばれた。

 そんな『レザレクションズ』には、実は第1作目から『マトリックス』シリーズを作り上げてきたリリー・ウォシャウスキー監督は参加していない。

リリー・ウォシャウスキー監督が参加していない理由

 『マトリックス』は、ラナ&リリー・ウォシャウスキーという監督姉妹によって生み出された作品。二人は2015年に配信されたNetflixのドラマ『センス8』を制作して以来、それぞれ別の作品に取り組んでおり、リリーは2019年にコメディドラマ『Work in Progress』を制作し、米辛口批評サイトのRotten Tomatoesで100%のスコアを取得するという高評価を得ている。

画像: リリー・ウォシャウスキー

リリー・ウォシャウスキー

 実はリリーは、過去にエンターテイメント業界への不満を口にしており、ドラマ『Work in Progress(原題)』の制作に着手するまでは数年、業界との距離を置いていた。

 そして、話題作である『マトリックス レザレクションズ』に参加しなかった理由について、「難しいことです」と語った。

 「ちょうど(ジェンダー)移行明けで、完全に疲れてしまっていた(※)。というのも、『クラウド・アトラス』と『ジュピター』、そして『センス8』の第1シーズンを連続して制作したあとだったから。1つの作品をあげると同時に別の作品の準備をしていた。1つのプロジェクトにつき、100日以上の撮影を3回行なっていたわけだから、完全に疲れ果ててしまい、自分を犠牲にしていた私の世界はある程度崩壊してしまっていた。だから、この業界から離れる時間が必要だったの。アーティストとしての自分を取り戻す必要があったから、学校に戻って絵を描いたりすることでそれを実現した」

※リリーはトランスジェンダーであり、2016年に性別適合手術を終えた。

 リリーは続けて、「ラナが『マトリックス』の映画をもう1本作るというアイデアを出してきて、私たちはその話をしたんだけど、実際にこの話を始めたのは、(私たちの)父が亡くなってから母が亡くなるまでの5週間ほどの間のことだったの」と明かした。そして、「以前にやったことがあることに逆戻りして参加するというのは、はっきり言って魅力的ではなかった。移行を経て、母や父からの喪失感という人生の大変動を経験した後に、以前にやったことのあることに戻って、自分が歩いたことのある古い道を歩くというのは、感情的に満たされないというか、逆に昔の靴を履いて生きていくような気がした。私はそれをしたくなかった」と、『マトリックス レザレクションズ』に参加しなかった理由をはっきりと述べた。

 とはいえ、ラナが監督を務める『マトリックス レザレクションズ』の制作自体は前向きに応援しているよう。主演のキアヌ・リーブスは、リリーが戻ってこないことに関し以前「彼女が恋しいよ。彼女がここにいないのがね。でも、理解もしている」と語っていた

 『マトリックス レザレクションズ』は全米で12月22日に公開予定。(フロントロウ編集部)

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