『魔宮の伝説』が作られる運命だった理由
1981年に第1作目の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』が公開され、現在までに4作品が制作された『インディ・ジョーンズ』シリーズ。2021年現在、シリーズ5作目となる最新作が制作中で、インディアナ・ジョーンズ役のハリソン・フォードも続投する。
そんな本シリーズは、当初は1981年から1989年に公開された3作品からなる3部作だった。そのなかでも、2作目である『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』は評価が分かれやすい作品として知られている。
そして監督のスティーヴン・スピルバーグは、『魔宮の伝説』について「まったく満足していない」と明言しているが、あることによって、作る運命だったとは感じているよう。『魔宮の伝説』の制作を追ったドキュメンタリーのなかで、彼はこんなことを話している。
「『魔宮の伝説』は3部作のなかで1番嫌いだ。振り返って言うとしたら、あれのおかげで起こった最高のことは、ケイト・キャプショーに出会ったことだ。その数年後に結婚した。それが、『魔宮の伝説』を作る運命だった理由だろう」
じつは、ウィリーを演じたケイト・キャプショーとスピルバーグ監督は、この作品がきっかけで出会い、結婚。今年で結婚30周年なのだ。
そして、特殊教育の修士を持つ教師として働いた経験を持ち、『魔宮の伝説』撮影当時はシングルマザーだった自立した女性であるケイトは、ウィリーの描かれ方にまったく満足していなかった。そんな彼女が、ウィリーは「バカで叫んでいる金髪の女、以上のものではない」と痛烈に批判したことは、ファンの間では知られた話。
スピルバーグ監督もケイトも、作品に関しては納得がいっていない様子を隠していないが、それがきっかけとなって生涯の伴侶と出会ったというのは、不思議な縁。監督が話すように、“運命”だったのかもしれない。
ちなみに、現在制作中の5作目では、フィービー・ウォーラー=ブリッジがインディアナの相棒として出演。そんな彼女が演じるキャラクターがシリーズの主役となるというウワサもあり、ファンの注目を集めている。
(フロントロウ編集部)