映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で『007』シリーズを卒業するダニエル・クレイグの体をボンド・ボディへと導いたトレーナーのサイモン・ウォーターソンにインタビュー。今回は栄養学面を語った。(フロントロウ編集部)

ダニエル・クレイグのパーソナルトレーナーに単独インタビュー

 日本でも大ヒットしている映画『007』シリーズの25作目にして、約15年間ジェームズ・ボンドを演じてきたダニエル・クレイグの卒業作である『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。この作品の見どころの1つと言えば、ダニエルが映画のために鍛え上げたボンド・ボディ。

 新作でダニエルのパーソナルトレーナーを務めたサイモン・ウォーターソンは、Tシャツやスーツを着ている時に美学がなければいけないと思っているそうで、ダニエルの体の見え方にもこだわったよう。

 そのためトレーニングはもちろん、栄養学的にもこだわったという、サイモン流ボンド・ボディの作り方を、フロントロウ編集部がサイモンに直撃。

毎日の食事にテーマを決める

 サイモンは食事を抑えて体を絞るという方法は、あまり好きではないようで「僕は栄養学的に食事を抑えるという方向性が好きではないんだ。やはり食べ物からすべてのエネルギーを得るべきだと考えているし、全ての食べ物には仕事がある。炭水化物はその日のエネルギー量に合わせて調整する」と明かした。

 そして毎日の食事にはテーマを決めていたようで「(ダニエルの場合)たとえば月曜日が野菜をメインとしたヴィーガン風のもの、火曜日は魚系、水曜日が鶏の胸肉の日、木曜日は野菜に戻って、金曜日が赤いお肉、そして土日はオフにして好きな物を食べられるようにするのだけど、パラメーターを作っておくことが大事。これくらいのカロリーとか細かく炭水化物や脂質は何%ぐらいというのはなんとなく決めていた。撮影に入った時はダニエルがあまり体を動かさない日のタンパク質のレベルはたとえば67%と高めに設定して、スタントが多い日はエネルギーが必要になってくるからタンパク質を減らして炭水化物をエネルギー量に合わせていたよ」と、その時の撮影に合わせ栄養を見直しながら取り組んだよう。

 何故サイモンはこのような方法で体作りをするのか。それは、ダニエルにレイチェル・ワ イズという妻やまだ幼い子供(※)がいることも関係しているという。

 「厳格にこれしか食べないというのを続けるよりも、たとえば家族や仲間と一緒に食事をすることになったという時に、そのパラメーター内だったら自由に食べることができるからなんだ。そうじゃないと正しい時間に正しい物を食べていないのじゃないかと不安に襲われてしまうから、こういうやり方の方が僕はうまくいくと考えているし、今回はこのやり方をした」と、ある程度決めておくことでダニエルの負担も少なくなり、この方法が一番うまくいくよう。

※ダニエルとレイチェルの間には2018年に子供が誕生。ダニエルは前妻との間に成人した子供がいる。

 テーマを決めることで、急な家族との外出先でも無理なく予定範囲内の食べ方ができるこの方法。毎日テーマを決めて食事をするという方法なら、誰でも簡単に取り入れられるので、ダニエルのパーソナルトレーナー直伝の方法を取り入れてみては?

(フロントロウ編集部)

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