キアヌ・リーブスがふたたび『マトリックス』に帰ってくる
20世紀末に世界に衝撃を与えた映画『マトリックス』の公開から20年あまり。120台のカメラを使用し、VFXを駆使して完成した通称「マトリックス避け」や、ネオとエージェントスミスの空中戦、モーフィアスのカンフーを取り入れた戦闘シーンといった映像は映画界に衝撃を与え、革命を起こした。そして2021年の今、『マトリックス』が復活する…。
ラナ・ウォシャウスキー監督、キアヌ・リーブス、キャリー=アン・モス続投! 一方で、モーフィアスはヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、エージェント・スミスはジョナサン・グロフという新キャストが演じ、若返っている…!? 3部作でモーフィアスを演じたローレンス・フィッシュバーンは、出演を打診すらされていなかったことから、そこにはウォシャウスキー監督の意図があることが分かる。
また、『マトリックス レザレクションズ』は、3作目である『マトリックス レボリューションズ』の続編ではなく、1作目である『マトリックス』の続編。予告編ではセルフオマージュのカットが多いが、一体なにが起こっているのか…。
新キャストのジェシカ・ヘンウィックが「ラナはこの作品で、ふたたび業界を変える」と話す『マトリックス レザレクションズ』は、ふたたび映像革命を起こす…!
シリーズで主人公のネオ/トーマス・アンダーソンを演じるキアヌといえば、これまでに数多くのSF映画に出演してきたが、彼にSF映画のイメージを作ったのは『マトリックス』シリーズだろう。そして、キアヌにある“もう1つ”のイメージも、この頃から話題になったことを覚えているだろうか? それは、キアヌ=良い人というイメージ!
『マトリックス』でキアヌ・リーブスの良い人伝説も話題に!
ハリウッドきっての良い人として知られるキアヌは、ここ最近だけでも、女性ファンと記念写真を撮る時にはむやみに女性の身体に触れないようにしている姿や、気取らずに1人で花壇に腰かけてサーティーワンアイスクリームを頬張る姿などが話題になってきた。
そして、お金に執着がないことでも知られるキアヌは、映画『ジョン・ウィック』のスタントチームにカスタマイズしたロレックスの高級時計をプレゼントしたり、レースサーキットを貸し切って友人80人ほどを招待し、ホテルから食事まですべてを用意したりと、他人のためにお金を使うことを惜しまない。
そんなキアヌの“良い人”な行動が大きく注目された、ある出来事を覚えているだろうか。
それは、『マトリックス』の続編2つが制作されようとしていた時のこと。続編におけるキアヌの契約は、ギャラの他に、映画の興行収入に合わせて追加報酬が支払われるものだったが、キアヌはその報酬の一部を、衣装とスペシャルエフェクトのチームに渡した!
キアヌは『マトリックス リローデッド』と『マトリックス レボリューションズ』で約77億円(7,000万ドル)を得たと見られているが、なんとそのうちの約55億円(5,000万ドル)が、衣装とスペシャルエフェクトのチームに支払われることになった。
55億円をプレゼントしても、約22億円が手元に残るが、とはいえ自分の報酬の70%以上を渡すことが出来るのは、さすがキアヌとしか言いようがない。
英Hello!によると、これによって、衣装とスペシャルエフェクトのチームの29人のメンバーは、1人につき2億円弱を得ることになったという。
映画のエグゼクティブは当時、米The Wall Street Journalに、「彼は、映画を作ったのは衣装とスペシャルエフェクトのチームであり、あのチームこそが感謝されるべきだと感じているんです」とコメントしている。
ちなみにキアヌは、スタントチームの12人には、バイクのハーレー・ダビッドソンをプレゼントしている。
『マトリックス』3部作は映像革命を起こした。そして、それ以前にも善き行ないをしてきたキアヌだったが、世界的に彼の良い人伝説が広く知れ渡ったのはここからだった。『マトリックス レザレクションズ』でも革命は起こる。そして、50代となったキアヌも、ふたたびいろいろな逸話を誕生させていくはず。
作品にも、キアヌにも、注目が集まる『マトリックス レザレクションズ』は、12月17日に劇場公開!
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(フロントロウ編集部)