「セックスシーンは演技における最悪のパート」だとウィル・スミス。彼がそう語る理由とは?(フロントロウ編集部)

セックスシーンは「最悪」とウィル・スミス

 映画『バッドボーイズ』や『メン・イン・ブラック』などで知られ、『ALI アリ』や『幸せのちから』ではアカデミー賞主演男優賞の候補にも選ばれるなど、これまでに数々の作品で名演技を披露してきた俳優ウィル・スミス(53)。作品のなかには、セックスシーンが伴うものもあるが、ウィルは俳優としての仕事においてセックスシーンの撮影が「最悪の部分」だと考えているそう。

画像: セックスシーンは「最悪」とウィル・スミス

 先日、イギリスの人気トーク番組『The Graham Norton Show(原題)』に出演したウィル。番組の中でセックスについての話題になり、共演した小説家のリチャード・オスマン氏が「私はセックスシーンを描くことに関心がない。異常だと思ってしまうんだ。愛やロマンスは言うまでもなく許容できるが、セックスシーンについて読みたいとはあまり思わない。なので、自分も描かないんだ。出会う全員から、自分のことを描いているんじゃないかと思われるからね」と、セックスシーンがあまり好きではないことを打ち明けると、ウィルも彼に同意して、次のように応じた。

 「セックスシーンは演技における最悪の部分。映画で観る時には、音楽が流れていてワインもあってという感じだけど、セットではマイクを持ったデカい男が、ガムを噛みながら自分たちを見ているんだからね」

インティマシー・コーディネーターの起用で現場の改善も進んでいる

 番組ではジョークを交えながらそうに語ったウィルだが、映画やドラマの撮影現場では近年、俳優たちがセックスシーンを安心して撮影できるよう改善が進んでおり、セックスシーン専門のコーディネーターとして、セックスシーンやキスシーンに臨む俳優たちをサポートする、インティマシー・コーディネーター(Intimacy Coordinator)と呼ばれる撮影スタッフが起用される機会が増えている。

 ドラマ『THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~』でセックスシーンに臨んだエル・ファニングは以前、フロントロウ編集部とのインタビューで同作の撮影にインティマシー・コーディネーターを起用したことについて、「みんなが快適に過ごせるように、ものすごく安全で自由な環境を作ってくれた。だから、私たちはある種、周りを気にすることなく存分に恥ずかしい思いをすることができて、自由に、安心して演じることができた」と振り返った。

 第三者に自分のラブシーンが見られるのは、多くの人にとって快適とは言えないもの。また、とりわけ女性は男性よりもセクシーな演技を求められることが多いことに加え、女性の俳優がラブシーンに臨む際には、セクハラなども告発されてきた。すべての人にとって安心できる環境で撮影ができるように、インティマシー・コーディネーターの導入など、新たな取り組みがハリウッドだけでなく世界中の現場に求められている。(フロントロウ編集部)

  

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