トラヴィス・スコットが葬儀費用の受け取りを拒否される
現地時間11月5日に米テキサス州ヒューストンのNRGパークで開催されたトラヴィス・スコット主催のフェスティバル「アストロワールド」で、ステージ前方に観客が殺到したことで大惨事が起き、10人の参加者が犠牲に。
トラヴィスは主催者として責任をとり、全員にチケット代の払い戻しを行なうことや、犠牲者の葬儀費用を負担すること、心理的にダメージを負った参加者に無償でセラピーを提供することなどを発表していたが、今回、一部の遺族から葬儀費用の受け取りを拒否されていたことが判明した。
米AP通信によれば、亡くなった10人のうちの4人の遺族は弁護士を通じて、トラヴィスの弁護士から届いた手紙の受け取りを拒否したことを明らかにした。犠牲になった1人である9歳のエズラ・ブラウントの両親の弁護団に対し、米現地時間11月24日にトラヴィス側から送られた手紙には、エズラの両親への「心からのお悔やみと哀悼の意」が記されていたという。
まだ9歳だったエズラはフェスティバルで「踏みつけられ、壊滅的な怪我」を負い、「脳や肝臓、腎臓に負った外傷を治療するために、生命維持装置に繋がれながら治療」を受けていたものの、帰らぬ人となった。
米Texas Lawbookによれば、トラヴィス側は現地時間11月24日にエズラの両親の弁護団に葬儀費用の支払いを申し出たものの、両親の弁護士は「あなたのクライアントからの申し出は拒否されました」と返事を返したという。
弁護士は次のように続けた。「スコット氏は自責の念を感じているのでしょう。彼の今後の道のりは辛いものになります。今回の悲劇の責任の一端を負っているということを彼は直視しなければいけませんし、向き合ってもらえたらと思います。この辛いプロセスを乗り越えた先に、贖罪や彼の成長があると思いますし、私はそう願っています」。
トラヴィスは今回の悲劇をめぐり、プロモーターである米ライブ・ネーションらと共に100件を超える訴訟を起こされている。(フロントロウ編集部)