ブラックパンサー/ティチャラに代役は立てないと断言しているマーベル
1作目から続投するライアン・クーグラー監督の指揮のもと、2022年11月11日の全米公開を目指して制作が進められているMCUの新作映画『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー(原題:Black Panther:Wakanda Forever)』。
2018年に公開された1作目で主人公であるティ・チャラ/ブラックパンサーを演じていたチャドウィック・ボーズマンが2020年8月に大腸がんとの闘病の末に43歳で亡くなったことを受けて、彼の代役は立てないことがかねてより明言されてきた。
先月には、新作でプロデューサーを務めるネイト・ムーアがポッドキャスト『 The Ringer-verse(原題)』に出演した際に「ティ・チャラをMCUで今後観ることはありません」と改めてコメント。「我々はあのキャラクターなしにこのフランチャイズをどう前に進めていくかを考えなければなりません。私たちの全員が、MCUのスクリーンにおけるティ・チャラをチャドウィックの演技と結びつけていますから」と語った。
チャドウィックの兄弟が代役を求める声に言及
ティ・チャラなしで続編を描くということで、製作陣の間では様々な可能性が模索されていると見られる一方、一部では、チャドウィックの代役を立ててでもティ・チャラを再登場させてほしいという根強い声も。署名サイトChange.orgに立ち上げられた際キャスティングを求めるキャンペーンには、記事執筆時点で4万4,000以上の署名が集まっている。
そんななか、今回チャドウィックの兄弟であるデリック・ボーズマンが米TMZとのインタビューで再キャスティングを求める声に言及。デリックは、チャドウィックが生前に具体的な希望を語ったわけではないと前置きしつつ、チャドウィックは今後もティ・チャラがMCUのなかで存在し続けることを望んだはずだとした。
デリックによれば、チャドウィックはティ・チャラが自分よりも遥かに大きな存在だと認識していたといい、ティ・チャラがキャラクターとして与える多大な影響力を自覚していたという。
加えて、黒人であるティ・チャラがMCUにヒーローとして存在することは、アフリカ系アメリカ人のコミュニティにいる若者たちにとって大きな意味を持つとデリック。チャドウィックの死を受けてマーベルがティ・チャラに代役を立てないと決断したことは、黒人の子供たちからロールモデルを1人奪ってしまうことになりかねないと米TMZに語った。
一方で、チャドウィックの代役を立てる予定はないと語っているマーベルだが、社長を務めるケヴィン・ファイギは今年6月、「我々はチャドにも誇りに思ってもらえるような方法で進めていくつもりです」と約束している。(フロントロウ編集部)