ダニエル・クレイグが引退した『007』シリーズ。次作について、キャストたちが考えを語った。(フロントロウ編集部)

『007』の新チャプターはどうなるのか

 今年2021年公開のシリーズ25作目『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもって、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが引退。次作から新たなジェームズ・ボンドとともに、新たなチャプターに進んでいくことになる『007』シリーズには、その方向性に注目が集まっている。

 次のジェームズ・ボンドは年齢が若めなのか、年上なのか。背は高いのか、低いのか、体格はガッシリしているのか、スラっとしているのか。ジェームズ・ボンドに関しては、そのようなポイントが話題にのぼりがちだが、今後のシリーズの方向性も気になるところ。

 キャリー・ジョージ・フクナガ監督が手掛けた『ノー・タイム・トゥ・ダイ』ではすでに、「ボンドを一夜にしてまったく異なる人物に変えることはできない。でももちろん、彼の生きる世界や、その世界で彼がどう生きなくてはいけないかを変えることは出来る」という意識のもと、ジェームズ・ボンドだけでなく、シリーズにおける世界観やそれぞれのキャラクターの描かれ方に変化が見えた。

 そのうえで、次から新章が始まるシリーズに、どのようなことを期待するのか。ローガン・アッシュを演じたビリー・マグヌッセンは、米Screen Rantのインタビューで、「見たいのは…、ボンドが…、なんだろう。(アメリカのハンバーガーチェーンである)In-N-Outに行くところかな。プロムに行くところとか。なんでもいい。ゲームナイトに行くところとかでも!」と、ジョークを交えてオープンマインドなコメント。

 一方で、ヴァルド・オブルチェフを演じたデヴィッド・デンシックは、こんな真面目な考えを語った。

画像: デヴィッド・デンシック

デヴィッド・デンシック

 「そうだね。僕もある意味では同じだけど、とはいえ伝統だから。どこかではシリーズのコアな部分に忠実である必要がある。そんなにクリエイティブにはなれないはず。制作陣はその意見を考慮してくれると思っているよ。シリーズを表現するうえで、完全に自由なスタイルにはなれない。
 ダニエル・クレイグが映画とキャラクターにもたらしたものにくわえ、ボンド映画が生み出した色々な遺産を取り入れるべきだと思う。『カジノ・ロワイヤル』でのエヴァ・グリーンとのシーンとかみたいな、良いドラマチックなシーンや、良いアクションシーンとか。そして制作陣は、次の作品でそれらを全部入れこんでくれると良いな」

 デヴィッドの話すとおり、シリーズ作品の制作では、批判があったからといって次の作品ですべてを変化させることはできないというのが難しいところ。シリーズであるからには、すべての作品に流れる共通のものがなくてはならない。

 次作では、これまでのジェームズ・ボンドシリーズとは異なるフレッシュさが求められる一方で、何かしらの共通要素も求められている。

 イヴ・マネーペニーを演じてきたナオミ・ハリスは、シリーズにふたたび出演したいとしたうえで、ボンドシリーズが行くべき方向に進むうえでベストなことをしてほしいと話した。

(フロントロウ編集部)

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