2020年に亡くなったチャドウィック・ボーズマンの生前について、デンゼル・ワシントンが振り返った。(フロントロウ編集部)

がんとの闘病を隠していたチャドウィック

 MCU映画『ブラックパンサー』の主演として知られるチャドウィック・ボーズマンは、2020年8月28日に、43歳の若さで死去。約4年間にわたって大腸がんと闘っていたことが明らかにされ、その事実はファンだけでなく、様々な作品の共演者や制作関係者にも知らされていなかったため、世界に衝撃が走った。

 そんなチャドウィックが闘病中に出演した彼の遺作である映画『マ・レイニーのブラックボトム』は、彼の死後に様々な演技賞をもたらした。本作の制作には、先輩俳優のデンゼル・ワシントンが名を連ねており、撮影現場でもチャドウィックと交流する機会があったよう。

 当時デンゼルは、チャドウィックの変化を感じながらも、何が起こっているのかは分からなかったと米Varietyのインタビューで振り返った。

 「彼は静かに苦しみました。彼はあの映画を作り、誰も(彼が闘病していることを)知りませんでした。私も知らなかった。彼はそれについて一言も言いませんでした。彼はただ彼の仕事をしたということです。何かがおかしいのではないかと思ったことはあります。彼は時折弱く疲れていたから。しかし私たちは何も分かっていませんでした。それは誰も踏み入るべきではなかったことです。それを自分の中に留めておくなんて、よくやりました」

 非常に限られた関係者にしか、闘病の事実を明かしていなかったチャドウィック。会えなくなる前に教えておいてほしかったと思ってしまった関係者もいるだろう。しかしデンゼルは、チャドウィックの判断と、それを貫き通した強さに、称賛を送った。


共演俳優が「誤解」を後悔

 チャドウィックは闘病していることを明かしていなかったが、身体や心のケアのために、撮影現場には彼の事情を知ったうえでサポートするスタッフもいた。そのため、映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』でチャドウィックと共演したクラーク・ピーターズは、チャドウィックを誤解していたと明かしている

画像: 共演俳優が「誤解」を後悔

 「後悔とともに、これは言わなくてはいけません。私は、あの環境であまり他人に対する思いやりが足りていませんでした」と話し始めた彼は、映画の撮影現場で思っていたことを語った。

 「私は(妻に)、“彼は、彼の機嫌を取るような人達に囲まれているんだよ。彼がセットから出ていけば、中国人の医者が彼の背中をマッサージしているし、彼のメイクアップアーティストは彼の足をマッサージしているし。そして彼の恋人も現場で彼の手を握ってる”と話しました。『ブラックパンサー』の人気は彼を調子に乗らせたのかなと思っていたんです。そんな考えを持ったことだけでも後悔しています。彼らはチャドウィックをケアしていたんです」

 英ニュース番組『Good Morning Britain』でその思い出を告白したクラークは、涙で言葉をつまらせた。

(フロントロウ編集部)

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