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映画『プリティ・プリンセス』や『プラダを着た悪魔』といったコメディから、ミュージカル『レ・ミゼラブル』や『ダークナイト ライジング』のキャットウーマン役まで、幅広いジャンルで活躍してきた俳優、アン・ハサウェイのおすすめ映画&役作りエピソードをまとめてご紹介!(フロントロウ編集部)

映画『レ・ミゼラブル』 過激なダイエット&頭を丸坊主に!

 ご存じ『レ・ミゼラブル』は、アン・ハサウェイのキャリアの中でもトップを争う人気作品。彼女は2012年に公開された本作でアカデミー賞をはじめとする数々の主演女優賞を受賞したが、役作りへの努力は、並のものではなかった。

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 アンが演じたファンティーヌは当初は工場で働いていたものの、その後工場を解雇されて貧困に陥り、最終的に結核で亡くなる。ファンティーヌ役は劇中で激動の人生を送り、ルックスも変わっていく。

 そんなファンティーヌを演じたアンは、「撮影前に10パウンド(約4.5kg)、ファンティーヌが逮捕されるシーンを撮影するまでの14日間でさらに14パウンド(約6.35kg)、撮影が終わるまでにトータル15パウンド(約6.8kg)痩せたから、合計で25パウンド(約11.3kg)減量した」と、撮影中も減量を続けたことを英Helloのインタビューで告白。

 あまりにも急激に痩せすぎたため、おなかが減って眠れなくなってしまったと当時米EWのインタビューで明かしている。

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 ちなみにアンは『レ・ミゼラブル』の直前にはDC映画『ダークナイト ライジング』の撮影を行なっていた。彼女はキャットウーマンを演じるために健康で強い肉体を作り上げていたが、リアルなファンティーヌを演じたいという強い思いから過激な減量を敢行したのだった。

 さらに劇中ではファンティーヌが髪を切られるシーンで実際に坊主頭にし、悲痛なシーンにリアリティを出したことで観客を驚かせた。

 これらのストイックな役作りは彼女に数々の賞をもたらしたが、メンタル的にはボロボロに。そのせいもあってか、授賞式のスピーチは「わざとらしい」、「優等生ぶっている」と不評を買ってしまった。彼女へのバッシングは世界中に広まり、「ハサウェイ」という名前と、嫌悪を意味する「ヘイト」という言葉を合わせ、彼女を嫌悪する人々を指す“ハサヘイター”と言う造語まで生み出されるハメに。

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 しかし2021年にアンは英The Sunのインタビューで当時のバッシングに対して、過去のことは掘り起こしたくないとしつつも、「批判は本当にいいことだった」、「私に力を与えてくれた」と語り、前向きにとらえられるようになったと明かしている。

映画『レイチェルの結婚』 演技のために喫煙を開始したが…

 2008年に公開された映画『レイチェルの結婚』では、薬物に繰り返し手を出す陰のある女性を見事に演じきり、アカデミー賞主演女優賞などにノミネートされたアン・ハサウェイ。

画像: 映画『レイチェルの結婚』 演技のために喫煙を開始したが…

 本作のために始めたのは、喫煙。劇中では場所もわきまえずタバコを吸いまくり、これまでの華やかなイメージを覆す“やさぐれ感”あふれる演技を披露した。

 しかし役作りとはいえ、依存性が高いと言われているタバコを始めてしまったアンはタバコにハマってしまったようで、その後しばらく禁煙できずに苦労したと米New York Timesで明かしている。

映画『ダークナイト ライジング』 DCのキャットウーマンに変身!

 2012年に公開された本作でバットマンと惹かれあうヴィランのキャットウーマンを演じたアンは、ボディラインが強調されるタイトなキャットスーツを着るために、肉体的にも精神的にも苦労したという。

画像: 映画『ダークナイト ライジング』 DCのキャットウーマンに変身!

 タイトなキャットスーツを身に着けることにプレッシャーを感じていたというアンは、「スーツのこと、スーツについて考えること、スーツにフィットするように日々の生活を変えること…それが私の1年を支配したのです」と、撮影開始前からメンタルヘルスに影響を受けていたことをAllureで明かし、衣装を「心理的なテロリストだった」と発言。

 スーツを着こなすために10ヵ月もジムに通い続けたというアンだが、撮影中も衣装に悩まされたようで、「(着るのに)3人がかりで、しかも映画の撮影は6ヶ月強続きます。1日だけ頑張ればいいって話じゃないんです」と、チェルシー・ハンドラーのトーク番組で明かした。

映画『インターステラー』 極寒のアイスランドで低体温症に!

 スパルタな撮影で知られるクリストファー・ノーラン監督の2014年に公開されたSF映画『インターステラー』は、食糧不足や環境変化によって人類滅亡が迫る中、それを回避するミッションに挑む人々の姿を映し出した作品。

画像: ©WARNER BROS.

©WARNER BROS.

 アメリア博士を演じたアンは、氷河に囲まれたアイスランドの海で低体温症にさいなまれながらも撮影を行なったと米THRに明かしている。当時彼女はクルーの中で衣装の宇宙服を着ているたった一人の女性だった。そのため、なかなか文句を言い出せない過酷な状況だったそう。

 本作での宇宙服のデザインは非常に素晴らしいものだったが、演者にとってはあまり快適なものではなかったそうで、共演者のマット・デイモンも衣装に対し「今まで着たなかで1番ファッキン最悪な衣装だな」と言っていたことをアンは米トーク番組『Jimmy Kimmel Live』で告白している

映画『マイ・インターン』 大御所俳優ロバート・デ・ニーロと共演!

 アンがファッション通販サイトの社長ジュールズを演じ、映画『タクシードライバー』などで知られる大御所俳優のロバート・デ・ニーロと共演した2015年公開のヒット映画『マイ・インターン』。

画像: 映画『マイ・インターン』 大御所俳優ロバート・デ・ニーロと共演!

 アンはやり手の経営者を演じるため、起業家のソフィア・アモルーソや、人気ファッション・ウェブサイト「Man Repeller」の創設者レンドラ・メディン、『ヴォーグ』誌の寄稿編集者で起業家のローレン・サント・ドミンゴ、ファッション・ディレクターのテイラー・トマシ・ヒルといった、若くして活躍する多忙な女性リーダーたちにアポを取って直接会い、どのような生活を送っているのか、どのようにして素晴らしいことを成し遂げてきたのかを質問し、自身の役作りに生かしたとCoco's Tea Partyとのインタビューで明かした。

映画『魔女がいっぱい』 美しいけど怖すぎる“グランド・ウィッチ”に変身!

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス監督が監督を務めた2020年公開の映画『魔女がいっぱい』では、美しさと怖さを兼ね備えた魔女、グランド・ウィッチを演じ、初めての悪役に挑戦したアン。

 グランド・ウィッチと言えば、なまりが強い英語が特徴的。アンは役の独特の発音を編み出すために、古い北欧圏の言語をリサーチすることに。そして、失われた古い北欧語で詩を朗読する学者の映像へとたどり着き、それに近い発音をする練習に励んだという。

 さらにアンの努力は、撮影現場についてからも毎日続いた。グランド・ウィッチのルックスを完成させるために、なんと毎日4時間も特殊メイクに時間がかかっていたそう! メイクのためだけに数時間早く現場に入らなくてはならなかったようだが、その辛抱のかいもあってか、口が耳まで避けた恐ろしいビジュアルをインスタグラムに投稿したときには、多くのファンを驚かせた。

映画『マクマホン・ファイル』 今度は20ポンドの増量!

 37歳となったアンが新たな境地に挑んだ2020年公開の映画『マクマホン・ファイル』。病に倒れた父に代わり、中米での武器取引の世界に足を踏み入れたタフな記者を演じたアンに、監督は約9キログラム(20ポンド)の増量を依頼し、アンは目標体重に達するため体力づくりや増量を行なった。

画像: ©THEFYZZ

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 「私はアン(のイメージを)逆転させたかったのです」と米LA Timesに語った監督の言う通り、アンは日焼けをし、髪を明るく染め、戦場で活動する記者を熱演。たくましい女性像を見事に演じ切った。

番外編:映画『プラダを着た悪魔』 アンディ役への執着がすごい

 2006年に公開されてから、今でも多くのファンのバイブル的作品として愛されている映画『プラダを着た悪魔』。

画像: 番外編:映画『プラダを着た悪魔』 アンディ役への執着がすごい

 アンが演じた主人公のアンディは、当初、俳優のレイチェル・マクアダムスが第一候補で、レイチェル以外にもスカーレット・ヨハンソン、ナタリー・ポートマン、ケイト・ハドソン、キルスティン・ダンストといった実力派俳優たちが候補となっていた。

 そんななかアンはアンディ役を勝ち取るため、映画スタジオであるFOXの重役に何度もアピールをし、オーディション後に、(Foxの重役である)カーラ・ハッケンのオフィスに来て、禅の庭に『私を雇ってください』と書いたという

 その熱心さは、まさにアンディそのもの!彼女のハマり役となった理由にも納得。(フロントロウ編集部)

※ 『レ・ミゼラブル』原作者名に誤りがあったため削除しました。

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