アン・ハサウェイのミニバッグ、そこに使われた「3色」
映画『プラダを着た悪魔』や『マイ・インターン』などで知られる俳優のアン・ハサウェイが、映画上映からスタートアップ企業のブースなど、クリエイティブな物・人が集結するイベントのサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)に登場。
今年のSXSWはZOZO NEXTが出展したことでも注目を集めたが、イベントの2日目にはアンがジャレッド・レトとともに主演を務めたAppleTV+のドラマ『WeCrashed〜スタートアップ狂騒曲〜』のプレミアが行なわれた。
プレミアのレッドカーペットに登場したアンは、メタリックに輝くヴェルサーチェ(Versace)のカットアウトドレスを着用。ゴージャスな出で立ちは目を引くが、話題になったのは、彼女が手に持っていた小さなミニバッグ。
このバッグは、タイ出身のファッションデザイナーであるPipatcharaと彼女の姉であるJittrineeのコラボレーションブランド、ピパチャラ(PIPATCHARA)によるもので、米Forbesによる「女性が設立したエシカルブランド5選」にも選ばれており、日本にもすでに上陸済み。
ドレスに合わせたシルバーのバッグをチョイスしたアンだが、そこには社会的メッセージが込められていた。バッグの上部には、ライトブルーとピンクと白のラベルがつけられていたが、これはトランスジェンダーコミュニティへの連帯を示すフラッグ。
アンはこのフラッグをつけた理由についてコメントしていないが、SXSWが開催されたのはテキサス州オースティン。テキサス州では、2月下旬にグレッグ・アボット州知事が性別移行のための治療を“児童虐待”だとして、家族・保護サービス省に調査を要請したことが大きな問題となった。
その後、3月11日に州地方裁判所判事が、アボット知事の指示は越権行為だとして調査を差し止めた。
アンがSXSWに参加したのは、その翌日の3月12日。ゲイである兄を持つアンは、LGBTQ+コミュニティのために活動してきており、今回もコミュニティのために連帯の姿勢を示した。
また、アンがファッションで社会的問題への姿勢を表すのはこれが初めてではない。社会に蔓延する女性へのセクハラに声をあげたMeToo運動が起こったあとに、第76回ゴールデン・グローブ賞に参加した際には、Time’s Upと書かれたリボンをバッグに巻いて意思を示した。
(フロントロウ編集部)