グラミー賞最優秀新人賞を含む3冠に輝いたオリヴィア・ロドリゴ
4月3日(日本時間4月4日)に米・ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催された第64回グラミー賞授賞式で、主要部門の最優秀新人賞を筆頭に、大ヒットしたデビューシングル「drivers license(ドライバーズ・ライセンス)」で最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を、デビューアルバム『サワー』で最優秀ポップ・ボーカル・アルバム賞を受賞し、3部門のトロフィーを持ち帰ったオリヴィア・ロドリゴ。
今年の授賞式では、BTSが披露した「Butter(バター)」のパフォーマンスの一環で、メンバーのVがオリヴィアの耳元で囁くというパフォーマンスもあり、BTSファンの間でもさらにその名前が広がったオリヴィアだったが、授賞式の前に歩いたレッドカーペットでは、手話通訳者を帯同させていた数少ないアーティストだったことが話題になった。
『コーダ あいのうた』マーリー・マトリンもオリヴィア・ロドリゴに賛辞
授賞式のレッドカーペットでは、アーティストたちが様々なメディアのインタビューに応じるが、オリヴィアはレッドカーペットを歩く際にASL(アメリカ手話)の通訳者を帯同。自身のインタビューをろう者にも理解してもらえるよう、手話に通訳してもらいながら各メディアのインタビューに応じた。
このオリヴィアの行動には、当事者たちからも賛辞が寄せられており、1986年の映画『愛は静けさの中に』でろう者として初めてアカデミー賞を受賞し、今年のアカデミー賞で作品賞に輝いた、ろう者コミュニティを描いた映画『コーダ あいのうた』に出演した俳優のマーリー・マトリンは、オリヴィアが手話通訳者を伴ってインタビューを受けている映像をツイッターに投稿。
「オリヴィア・ロドリゴ、レッドカーペットに手話通訳者を連れてきてくれてありがとう! あなた最高!」とオリヴィアに賛辞を寄せた。
Thank you @oliviarodrigo for having an ASL interpreter with you on the red carpet! You ROCK! ���� #grammys #asl #accessability pic.twitter.com/4mKivtG6k9
— Marlee Matlin (@MarleeMatlin) April 3, 2022
また、ろう者であるヒップホップアーティストのシーン・フォーブスは、「レッドカーペットには何人かの通訳もいたけど、ライブストリーミングの99%は手話でアクセスすることができなかった。(それができたのは)オリヴィア・ロドリゴとか、何人かだけ。授賞式の手話でのライブストリーミングもあるとされているけど、見つからない。すべてにアクセスできるわけじゃない」と、手話通訳の対応が欠けていたと指摘。
「オリヴィア・ロドリゴ、手話通訳者を連れてきてくれてありがとう。すごくイケてるよ。もっと多くの人たちが、インタビューを手話でも理解できるようにしてくれたらと願う」と、そうしたなかでも手話通訳者と共にインタビューを受けていたオリヴィアを称賛した。
Thank you @oliviarodrigo for having an ASL interpreter with you, that was badass. Wish more would have had their interviews ASL accessible.
— seanforbes (@seanforbes) April 4, 2022
今年のグラミー賞授賞式のレッドカーペットでは、オリヴィアの他にも、カントリーシンガーのミッキー・ゲイトンやシンガーソングライターのエル・キングが手話通訳者を帯同していた。(フロントロウ編集部)