『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー監督が、「ハードコアな『トップガン』ファン」にしか分からない、続編に隠されたオリジナル版からのイースターエッグを明かした。(フロントロウ編集部)

 ※この記事には、映画『トップガン マーヴェリック』のネタバレが含まれます。

続編に隠された『トップガン』へのオマージュ

 トム・クルーズやヴァル・キルマーが36年ぶりにカムバックし、大ヒットを記録している映画『トップガン マーヴェリック』。大ヒット作の続編というのはコケることも多いが、本作はオリジナル版を正しく進化させたとして、非常に高い評価を受けている

 だからこそ、作中のなかにはオリジナル版へのオマージュも多く、オリジナル版の故トニー・スコット監督も喜んでいることだろう。そしてそのなかでは、戦闘機についての「フィクションの設定」もそのまま受け継がれたよう。ジョセフ・コシンスキー監督が英ポッドキャスト番組『Inside Total Film』のなかで、こんな事実を明かした。

 「この作品でマーヴェリックが『ミサイルには近すぎる。銃に変更する(Too close for missiles, switching to guns)』と言うシーンがあるのですが、あれはオリジナル版からほぼそのままコピーしたものです。そしてマーヴェリックが操縦ボタンをミサイルから銃に切り替えるシーンがあるのですが、あれは完全にフィクションです。F-14はそのようには出来ていません」

 作中で描かれた、F-14の操縦方法は実際には出来ない! また、F-14に貼られていた「missiles and guns(ミサイルと銃)」というステッカーもオリジナル版からコピーしたもので、これもフィクションのデザインだという。

 「何にせよ、それを偽物だと見せるようにコピーするつもりでした。オリジナルのようにね。なのであれは、ハードコアな『トップガン』ファンへの非常に情報通な、非常に小さなイースターエッグです」

 この事実に気がついていたファンはいるだろうか? もしいるのであれば、その人は相当な『トップガン』ファンだと言えるだろう。

 ちなみに、本作では当初、マーヴェリックが着るフライトジャケットから日本と台湾の国旗が無くなっていた。2019年に公開された予告編でその事実が確認されていて、その理由は中国企業のスポンサーや中国での公開を意識したものだと見られていた。しかし最終的には、日本と台湾の国旗が復活。その理由には、コロナ禍で公開が延期されるなか、いつの間にか中国企業のスポンサーが本作の制作から撤退していたことや、中国公開を目指さない大作も増えていることだと見られる。

(フロントロウ編集部)

 ※当初、F/A-14と記載していましたが、F-14だったため修正致しました。

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