日本発の人気YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」に欧米のアーティストとしては初めて単独で出演し、国内外で大きな話題になっているハリー・スタイルズ。「THE FIRST TAKE」で披露した最新作『ハリーズ・ハウス』の楽曲「ボーイフレンズ」ってどんな曲?ハリーがこれまでにリリースしてきた3枚のソロ・アルバムより厳選した楽曲たちと共に、ハリーが綴る歌詞の魅力に迫る。(フロントロウ編集部)

『THE FIRST TAKE』で歌っている「ボーイフレンズ」ってこんな曲!

「ボーイフレンズ」

彼の腹の中を知るのはむずかしい/君が愛しているのは 君に取り入る方法を知っているだけの愚か者だ/君ときたら、まだ扉を開けたままでいる

 ハリー・スタイルズが「THE FIRST TAKE」で披露したのは、6月8日に日本盤がリリースされた通算3作目となる最新アルバム『ハリーズ・ハウス』に収録されている「ボーイフレンズ」。

画像1: ハリー・スタイルズはいつだって最高の「ボーイフレンド」だった!ハリーの魅力的すぎる歌詞10選【「THE FIRST TAKE」出演記念】

「この曲では、自分自身の振る舞いを認めるのと、自分が目撃してきた振る舞いを見つめることの、その両方を歌っています。僕は姉と一緒に育ったので、姉がデートする人たちや、友人たちがデートする人たちを見てきたのですが、時には、お互いをあまり良く扱わない人たちもいるんです」

ーApple Musicのラジオ番組にて

 ハリーがApple Musicのインタビューでそう語ったように、「ボーイフレンズ」は、ハリーが“ダメ彼氏”と交際している人に向けて、「どうして(相手がダメな人だって)わからないの?」と問いかける、ハリーらしい1曲。「ボーイフレンドたちは/君がたやすい人だと思ってる/君のありがたみをわかってないし/誤解していることにすら気づいてない」。

画像1: 「ボーイフレンズ」

 2022年4月に初出演ながらにヘッドライナーとして出演した世界最大級の音楽フェス、コーチェラ・フェスティバルでこの曲を初披露した際には、「あらゆるところにいるボーイフレンドたちへ。くたばれ」と言い放ってからパフォーマンスしたことで大きな話題を集めたが、ハリーはこれまでに、まさにハリーこそが“理想のボーイフレンド”だと言えるようなロマンチックな歌詞を数多く書いてきた。

画像2: 「ボーイフレンズ」

 ここでは、そんなハリーのロマンチストとしての側面が全面に出た歌詞から、自分自身の内面を赤裸々に晒け出した共感度の高い歌詞、“すべての人を受け入れる”ことを公言しているハリーだからこそ綴れる温かみのある歌詞まで、ハリーがこれまでにリリースしてきた3枚のソロアルバムの綴ってきた魅力的な歌詞の数々から、「ボーイフレンド」を含む10曲を厳選してご紹介。  

糖度100%!ハリーが綴る甘すぎるロマンチックな歌詞

「レイト・ナイト・トーキング」

いつも夜遅くに語り合ってたよね/君が求めるまま 朝が来るまで/今では君は僕の人生の一部/君のことばかり考えてる

 「ボーイフレンズ」と同じく、コーチェラのステージで初披露し話題になったのが、『ハリーズ・ハウス』収録の「レイト・ナイト・トーキング」。ハリーは好きな人と語らう夜のロマンチックなひと時をポップソングへと落とし込み、「君が落ち込んでいたら/今より幸せにしてあげたい」と優しく語りかける。

「デイドリーミング」

君の愛をすべてくれないか 夢のような思い出が欲しい/朝がくるまでこのままでいよう 君を愛しているのは現実だから

 “デイドリーミング=白昼夢”は、目を覚ましたまま見る夢のような空想。ハリーは『ハリーズ・ハウス』の「デイドリーミング」で「夢のような思い出が欲しい」と恋人に語りかける。

 この曲でハリーは多くは語っていないが、溢れんばかりの思いは「白昼夢の中で生きている/君の愛をすべてくれないか/夢のような思い出が欲しい」という繰り返しのフレーズに集約されている。シンプルな歌詞でも、この上ないロマンチックな音風景を創り出してしまえるところは、ハリーがソングライターとしていかに優れているかを示している。

「アドア・ユー」

愛してるなんて言ってくれなくてもいい/何も言わなくていい/君が僕のものだなんて言わなくてもいい/ハニー 君のためなら 火の中だって歩いてみせるさ/ただ 君を愛することさえさせてくれれば

 ハリーに“愛していい”と許可さえ与えれば、彼は無条件に全力で愛してくれる。2019年にリリースされた『ファイン・ライン』に収録されている「アドア・ユー」は、ハリーがこれまでにリリースしてきた中でも最もパワフルでストレートなラブソングの1つ。

 ハリーは「君の瞳に吸い込まれて 自分を見失ってしまった/信じられるかい?」と、相手に完全に魅了されてしまったことを打ち明け、「ただ 君を愛することさえさせてくれれば/まるでそれが 僕のするたったひとつのことのように」と、どうか愛させてほしいとお願いする。

「ウォーターメロン・シュガー」

君と深く愛し合って/あの夏の感触を/君の中で洗い流してしまいたい

 ハリーの手にかかれば、ちょっぴりオトナなテーマを極上のロマンチックな1曲に仕上げるのだってお手のもの。この曲では「女性のオーガズムについても歌っている」ことを自身のライブで認めているハリーは、「もっとイチゴが欲しいんだ」と意味深な歌詞を綴りながら、「そしてあの夏の感触も/すごくすてきで温かいから/僕という空気を吸って/僕という空気を吐いて」と求める。

 ちなみに、この曲はハリーがソロとしてもスターの座を確立させた1曲となっていて、ハリーはこの曲で初めて全米シングルチャートの首位を獲得したほか、この曲は第63回グラミー賞で最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞を受賞し、これはワン・ダイレクションのメンバーとして初のグラミー賞受賞となった。

画像: 「ウォーターメロン・シュガー」

弱さを隠さない!共感しかない無防備な歌詞

 ハリーは失恋したり、相手との距離が離れたりしてしまったり時にも、未練や相手を思い続ける気持ちのような不安を楽曲で隠そうとはしない。そんな人間味あふれる歌詞を書けるところもハリーの魅力であり、ファンが心から共感できるポイント。

「サテライト」

ここで回転しながら 君が引き寄せてくれるのを待ってる/そこでの君はさみしそうに見える/僕がここにいるって知らないの?

 最新作『ハリーズ・ハウス』に収録されている、“衛星”を意味する「サテライト」というタイトルがつけられたこの曲で、ハリーは「今は話したくない」と伝えてきたガールフレンドに向けて、いつまでも待っていることを約束する。

 「ここで回転しながら君を待っている/ここだよ ここにいるよ/君の元へ駆けつけたいと願いながら

「グレープジュース」

これほど完璧な相手は今までいなかった/でもやっと吹っ切れて 僕はこう言った/「ヴィンテージものの赤をくれ」/ 昔よりもずっとそれにお金を費やしてる

 「寿司レストランにぴったりの音楽」と題された「ミュージック・フォー・ア・スシ・レストラン」から幕を開ける『ハリーズ・ハウス』には、「デイライト」(「君は幸福のスプーンだ/はちみつに君を浸せば ずっとくっついていられる」)や「キープ・ドライヴィング」(「メープルシロップ コーヒー パンケーキを2枚 ハッシュドポテト 卵の黄身/ずっと君を愛している」)など、食べ物をモチーフにした歌詞も多く登場するが、失恋を忘れようと葡萄ジュースに逃避する「グレープジュース」もその一つ。

 ハリーはグレープジュース(ワインを指していると思われる)を飲んで失恋を忘れようとしながらも、「やってられないよ 君なしでは」と心のうちを打ち明ける。

弱さを隠さない男性像を体現するハリー

 現在は、公開が控えている出演作『Don’t Worry Darling(ドント・ウォーリー・ダーリン)』の監督を務めるオリヴィア・ワイルドのボーイフレンドであるハリー。

画像2: ハリー・スタイルズはいつだって最高の「ボーイフレンド」だった!ハリーの魅力的すぎる歌詞10選【「THE FIRST TAKE」出演記念】

 楽曲で自身の抱える弱さを赤裸々に表現し、ステージではジェンダーに捉われない衣装を着るなど、古来の“男らしさ”とは離れたところで活動しているハリーについて、2020年から交際しているオリヴィアは、彼はトキシック・マスキュリニティ(※)からかけ離れたところにいると絶賛する。

※「男はつねに強くあれ」、「男たるもの涙は見せるな」などと、古くからある“男らしさ”の既成概念を押しつけて男子・男性の感情表現や行動を制限する考え。日本語では「男らしさの呪縛」などと訳される。

 「ハリーは男性として自信を持っていますが、それはいかなるトキシック・マスキュリニティの要素にも当てはまっていません」とオリヴィアは米Vogueとのインタビューでハリーについて語っている。「そうしたものが、彼の世代らしさであり、将来的には世の中における指標になってくれることを私は願っています。彼はあらゆる点でそれを推し進める人であり、先導していると思います。それはとても心強いことですし、彼のような立場にいる人が、“自信のある男性”が持つ意味を再定義しようとしていることは、途轍もないことだと思います」。

 ハリーのそうした姿勢は、弱さを隠さない歌詞にも表れており、古来の男らしさに捉われていないところも、ハリーが綴る歌詞の魅力の1つと言える。

別れる時は笑顔で!相手への感謝を忘れない切なくも優しい歌詞

 最高のボーイフレンドと交際していても、悲しいけれど別れを迎えてしまうことはある。最高のボーイフレンドであれば、別れを告げる最後の最後まで相手への感謝の気持ちを忘れないことが絶対条件だが、ハリーはもちろんその点も押さえている。

「サイン・オブ・ザ・タイムズ」

覚えておいて すべて大丈夫だってこと/またどこかで会えるさ/ここから離れたどこかで

 ワン・ダイレクションとしての活動を休止し、2017年にリリースしたソロデビューシングル「サイン・オブ・ザ・タイムズ」で、ハリーは「さあ泣くのはやめて/新しい時代の兆しなんだ」と、別れるべき時が来たことを相手に告げる。

 「僕らはいつまで経っても学ばない/こんなことは前にもあったのに」と、ハリーはこれまで2人の間にあった問題を解決できなかったことを後悔しながらも、「最後のショウへようこそ/とびきりの服を着てくれているよね?」と、最後は綺麗な思い出にして別れようと提案する。

あらゆる人たちを受け入れる、愛に満ちた温かい歌詞

 もちろん、ハリーの綴る歌詞が魅力的なのは、ラブソングに限った話ではない。「僕は幸運にも、サポートしてくれるファンに恵まれています。彼らは自由を信じ、1人1人にとっての安全な空間を創り出してくれているのです」と英Dazedに話すように、ハリーのファンダムは、1人1人を尊重するあたたかさに満ちていて、そうしたメッセージは楽曲にも表れている。

画像: あらゆる人たちを受け入れる、愛に満ちた温かい歌詞

「マチルダ」

君に愛を示し続けてくれる人たちと家族をつくったっていい/申し訳なく思わなくていいんだよ

 『ハリーズ・ハウス』に収録されている「マチルダ」は、家族からの愛を受けられずに育ったマチルダという名前の女の子に向けて、「知り合い全員を招待してパーティーを開いても/君の家族は呼ばなくたっていい/君に愛を示してくれなかった人たちなんだから/そこを去って大人になることを申し訳なく思わなくていい」と、優しく呼びかける1曲。

 ハリーがApple Musicのインタビューに明かしたところによれば、この曲は、実際にハリーが知っている人へ向けて書いた曲だという。「その人の話を聞いて、『どうにか手を差し伸べてあげたいけど、僕自身が経験したことではないから、僕がそんなことするのもお節介かな』と思ったんです。時には、ただ話を聴くことが正解だっていうこともあります。この曲でそれができているといいなと思います。『君の話しを聴いているよ』ってね」とハリーは語っており、ハリーの優しさが詰まった一曲となっている。

 ハリーは「お茶を淹れてトーストを焼こう 好きなポスターをすべて額縁に入れて飾り /服を好みの色に染め上げよう/帰らなくていいよ/家になんて帰らなくてい」と歌い、ありのままのマチルダを迎え入れる。

「トリート・ピープル・ウィズ・カインドネス」

僕たちが望んでいるのは いつでも自然体でいること ただそれだけ

 『ファイン・ライン』に収録されている、「人に優しく」というタイトルがつけられた「トリート・ピープル・ウィズ・カインドネス」は、人に優しくあろうとするハリーの優しさが詰まった、人類への賛美歌のような1曲。

 ハリーは「もしかしたら僕たちは/ごきげんになれる場所を見つけられるかもしれない/そうしたら 人に優しくなれるんだ/ごきげんになれる場所を見つけよう」と歌って、誰もが1人1人に親切にできるような場所を創り出したいと願っている。

 このように、“理想のボーイフレンド”像を体現しているハリーは、思わずうっとりしてしまうようなロマンチックな歌詞から、自分が抱える不安を代弁してくれるような無防備な歌詞、自分の居場所を作ってもらえたように感じるような温かい歌詞まで、誰もが共感できるような歌詞を書くことのできる名ソングライターでもある。

 今回、「THE FIRST TAKE」のパフォーマンスでファンになったという人にはもちろん、ワン・ダイレクション以降はあまりハリーの動向を追えていなかったというファンにも、日常に寄り添い、彩ってくれるようなハリーの歌詞に触れて、彼の深みにハマってもらいたい。

<リリース情報>

画像: sonymusicjapan.lnk.to
sonymusicjapan.lnk.to

ハリー・スタイルズ
3rd アルバム『ハリーズ・ハウス』
発売中
国内盤:ソフトパック仕様/初回仕様限定封入ポスター
¥2,640(税込)/SICP-6467
ストリーミングやダウンロード、購入はコチラ

<収録曲>
1. Music For A Sushi Restaurant | ミュージック・フォー・ア・スシ・レストラン
2. Late Night Talking | レイト・ナイト・トーキング
3. Grapejuice | グレープジュース
4. As It Was | アズ・イット・ワズ
5. Daylight | デイライト
6. Little Freak | リトル・フリーク
7. Matilda | マチルダ
8. Cinema | シネマ
9. Daydreaming | デイドリーミング
10.Keep Driving | キープ・ドライヴィング
11. Satellite | サテライト
12.Boyfriends | ボーイフレンズ
13. Love Of My Life | ラヴ・オブ・マイ・ライフ

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