ここ数ヵ月で立て続けに問題行動を起こしていたエズラ・ミラーが、遂に沈黙を破った。(フロントロウ編集部)

エズラ・ミラーが声明を発表

 映画『ファンタスティック・ビースト』やDCEUのフラッシュ役で知られるエズラ・ミラーは、2020年に女性の首を掴んで押し倒す様子が目撃された後、2022年に入って問題行動が一気に増加。

 3月に治安びん乱とハラスメントで逮捕・起訴され、4月にも暴行事件を起こして逮捕。6月には過去に12歳の少女への洗脳・グルーミングを行なった疑惑が浮上。さらに同じく8月上旬には、エズラの農場に住んでいると見られる女性の3人の子どもを保護するために訪問した警察に、親子は2カ月前に出て行ったと主張した

 少女へのグルーミング疑惑が浮上した時期には、彼の居場所が不明となっていた。そのため、裁判所が書類を彼の元に送ることができないという状況に陥っていたが、それを認識していたのか、エズラはインスタグラムに「あなたは私に触れることはできない。私は別の世界にいる」、「これは異次元からのメッセージだ」といったミーム(ネタ画像)を投稿していた。

画像: エズラ・ミラーが声明を発表

 しかしエズラが遂に沈黙を破り、声明を正式に発表。声明は代理人が米メディアVarietyに提供した。以下、Varietyが公開したエズラの声明の全文。

 「最近は激しく危機的な時期を経験し、今、私は複雑なメンタルヘルスの問題に苦しんでいることを理解し、治療を始めました。自分の過去の行動によって怯えさせ、動揺させたすべての人に謝罪したいです。人生において健康で、安全で、生産的な段階に戻るために必要なことに、責任を持って取り組んでいきます」

 関係者への謝罪の言葉と、治療の開始を明かしたエズラ。これまでの事件では警察沙汰となっていたり、裁判沙汰となっていたりするため、それらの事件については今後も進展があると思われるが、ひとまずは専門家の助けを得る決断をしたよう。

 ちなみに、DCコミックスのヒーロー達のユニバース作品を指す“DCEU”で、エズラはヒーローの1人であるフラッシュを演じている。DCEU作品については、先日、有色人種の女性ヒーローが主演の『バットガール』が撮影が完了していたにもかかわらずお蔵入りとなった。一方で、エズラが主演を務める『ザ・フラッシュ』は依然として劇場公開される予定となっている。

 これは経営的判断だと発表されてはいるが、有色人種と白人の作品の対応が大きく違うことや、今春にワーナー・ブラザース・ディスカバリーのCEOに就任し、新しい戦略を打ち立てたデイビット・ザスラフ氏が、上層部に非常に多くの白人男性を起用していることから、差別意識が背景にあるのではないかという批判もあがっている。

 とはいえ、さすがに『ザ・フラッシュ』の公開も危惧されてきていたため、米THRは関係者に取材を行ない、“3つの可能性”があると伝えていた。その第1の案は、もしエズラが専門家の助けを借りることを選べば、ワーナー・ブラザースはエズラと面談の機会を設け、『ザ・フラッシュ』関連のメディア出演は制限したうえで、映画は予定通り劇場公開するというものだった。

 エズラは治療を始めたと報告しているため、『ザ・フラッシュ』は予定通り劇場公開される可能性が高まったと言える。

(フロントロウ編集部)

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