メンタルヘルスの危機に瀕している人たちが助けを求めやすくするために、アメリカで従来の10桁から「3桁」に短縮された自殺防止専用ダイヤルの運用が今年7月から始まった。(フロントロウ編集部)

より助けを求めやすく、自殺防止専用ダイヤルが「3桁」に変更

 自殺が深刻な社会問題となっているアメリカで、メンタルヘルスの危機に瀕している人たちが助けを求めやすくするために、全米自殺防止ライフライン(The National Suicide Prevention Lifeline)の番号が従来の10桁から3桁の「988」に短縮された。今後も従来の番号は使用可能で、「988」にかけると発信元の地域の全米自殺防止ライフラインに転送される仕組みになっている。

 全米自殺防止ライフラインは日本でいうところの「いのちの電話」で、24時間365日、訓練を受けた専門のカウンセラーと話をすることができる。電話料金は無料で、同じく24時間対応のチャットサービスもある。米Texas Tribuneによると、2005年に開設されて以来、2,000万件以上の相談があったという。

 火事、救急、犯罪これらすべての緊急事態に対応する緊急電話番号「911」と同じように、メンタルヘルスの緊急事態も3桁の番号に短縮することで、覚えるのが簡単になり、助けを必要とする人がより助けを求めやすくなることが期待されている。

画像: より助けを求めやすく、自殺防止専用ダイヤルが「3桁」に変更

 ちなみに、全米自殺防止ライフラインは、自殺を考えている人のためだけの番号ではないそうで、不安やうつ、薬物の乱用などメンタルヘルスの危機に瀕している人なら誰でも相談することができる。精神的に追い詰められた人にとって最も効果的な手段ではないという意見もあるが、ドラマ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』にチェ・ディアス役で出演するサラ・ラミレスは、全米自殺防止ライフラインに電話をかけて「助かった」と明かしている。(フロントロウ編集部)

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