『ワイルド・スピード』シリーズでは、採用されなかった車も多かった。(フロントロウ編集部)

『ワイスピ』一部の車が却下された理由

 2001年から始まった映画『ワイルド・スピード』シリーズは、車好きにはたまらないカーアクション映画として世界的大ヒット。現在までにスピンオフとあわせて10作品が公開されており、劇中に登場した車はそれぞれ人気で、登場人物を語る時にも欠かせないアイテム。しかし、じつはあのキャラクターの愛車は違うものになっていたかも! 『ワイルド・スピード』の1作目と2作目でテクニカルアドバイザーを務めたクレイグ・リーバーマンが自身のYouTubeで明かした。

 まず、1作目では、アメリカ国内で入手可能なチューニングカーのみにフォーカスしていたそう。そのため、日本仕様の車などが候補から省かれたというが、とはいえ特例もあった。また、映画を見れば分かるが、このルールは後々緩められている。

 1作目の監督であるロブ・コーエンは、2012年に米We Got This Coveredのインタビューで初期の続編作品は嫌いだと明かしており、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』の感想は「『ワイルド・スピード』に関連したものを、もう何一つ見たくない」というものになるだろうと発言していた。そこには、車のチョイスもあったのかもしれない。

画像: 『ワイスピ』一部の車が却下された理由

 また、“十分に男らしくない”という理由でフォルクスワーゲンのビートル、マツダのロードスター、BMWのZ3も却下。オープンカーも避けられがちだったそうで、その理由はスタントダブルの顔を隠すのが難しいからという技術的な理由だったという。

『ワイスピ』キャラクターの愛車は違っていた可能性

 そして、キャラクターたちの愛車には別の候補があった。

 1作目に登場したジェシーはフォルクスワーゲンのジェッタ MK3が愛車だが、クレイグはBMWのE36型M3かアウディのS4を提案していたそう。ちなみに、ジェシーを演じたチャド・リンドバーグは、2017年に“愛車”のレプリカと再会している。

 1作目、そして5作目に登場したヴィンスの愛車は日産のマキシマだが、じつはこれはクレイグ自身が所有していた車。そして元々は、トヨタのMR2やレクサスGS、ホンダのプレリュードが候補にあがっていたそう。

 そしてレオンの愛車は日産のR33型スカイラインGT-Rだが、トヨタのセリカが元々の案だったという。

 ポール・ウォーカーが演じたブライアン・オコナーは三菱のエクリプスが愛車だが、元々は三菱GTOに乗っている予定だった。また、トヨタのスープラが採用された理由は、トラックとのシーンで屋根が取り外せる車が必要だったから。

 『ワイルド・スピード』といえば、破壊された車の数は1作目で78台、2作目で130台、6作目では350台ほどだと言われている。また、ハン役のサン・カンは現場で撮影用の車を壁に叩きつけてしまったところ、管理人から「心配しなくて良いよ。君の車じゃないし、それのためにお金を払わなきゃいけないことはない。他の車に乗って!」という気楽な反応を受けたことを明かしている。

 カーアクションのために、ものすごく多くの車を用意している『ワイルド・スピード』制作陣だが、劇中でスポットライトの当たる車の車種にはこだわりを持って選別していた。

(フロントロウ編集部)

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