師匠は故ジュース・ワールド
複雑な家庭環境で育ったラロイは、幼い頃からラップに夢中に。母親と一緒に公営住宅を追い出されてホームレス状態だった当時15歳だったラロイの才能に注目したのが、ジュース・ワールドを発掘したラッパー/レーベル・オーナーであるリル・ビビーだった。レコード契約を結んだラロイは、オーストラリアを離れてLAへ移住。そこでジュースと共同生活を送り、アーティストとしての教えを受けた。
ラロイが2019年に16歳になった時には、ジュースが誕生日プレゼントとして「20万ドル級(約2,800万円)」のヴァースをプレゼント。このヴァースは、当時のやりとりがMVに収められているラロイのシングル「GO」に収録されている。
しかしながら、ジュースは同じ2019年に21歳の若さで帰らぬ人に。ジュースは、自家用ジェット機でシカゴ・ミッドウェー空港に到着後、2種類の薬物を同時に摂取したことが原因で発作を起こして亡くなったが、ラロイは当時現場にいたことを後に明かしている。
同世代の友人グループがすごい
若くして成功を収めると、友人を作るのが難しいこともあるが、ラロイにその心配はない。オリヴィア・ロドリゴやコナン・グレイ、テイト・マクレーら同じく若くして成功を収めた同世代のアーティストたちと仲良しで、よく一緒に遊んでいる。
ラロイと同じ2003年生まれのテイトは以前、フロントロウ編集部とのインタビューでラロイらとの交友関係について、「この業界で彼らのような才能に溢れたアーティストたちと知り合えたことには、本当に感謝しています。正直に言うと、LAにはあまり(アーティスト以外の)友達がいないんです。純粋な友達を見つけるのが難しくて。そんな中で出会った彼らは、とても大切で大好きな人たちですし、出会えたことを幸運に思っています」と語った。
日本との接点
10月9日(日)に愛知県のAICHI SKY EXPO 野外多目的利用地にて開催されるWIRED MUSIC FESTIVAL’22のヘッドライナーに抜擢されて、いよいよ日本のファンの前で初めてパフォーマンスを行なうラロイ。7月にリリースしたファイヴィオ・フォーリンとの最新シングル「Paris to Tokyo」でも東京についてラップしている彼は、大の日本カルチャー好きとして知られている。
これまで、アートワークに日本のアニメ風のデザインをチョイスしたり、その名も「PIKACHU」というタイトルの楽曲をリリースしたりと、日本のアニメにトリビュートを捧げてきたラロイは、今年3月にジャスティンとの「Stay」で和久井健原作の大ヒット漫画『東京卍リベンジャーズ』とのコラボが実現。この時には「信じられない!最高にかっこいい!!!」と大興奮のコメントを寄せた。
Photo:ゲッティイメージズ,Instagram
(フロントロウ編集部)