ベース、ヴィクトリア・デ・アンジェリスの胸だし抗議
8月のMTV VMAで優秀オルタナティブ・ビデオ賞を受賞して、パフォーマーとしてもステージに立ったマネスキン。しかし「スーパーモデル」のパフォーマンス中に、ベースを担当するヴィクトリア・デ・アンジェリスの衣装がはだけて右胸が露出。テレビの生放送では、MTV側の配慮により、まったく関係ない映像が流れ続けた。
ヴィクトリアはいつもステージでニップレスをつけて片胸だけを露出している。これは、“女性と男性で扱いが違うのはおかしい”という、性別によるダブルスタンダードに抗議する意図があり、8月に来日してサマーソニックに初出演したときもこれが話題になり、フロントロウ編集部でも<マネスキン、ヴィクトリアがトップレスのステージ衣装に込めたメッセージ>という記事を掲載した。
VMAではニップレスを着けていない右胸が露出したのだが、ヴィクトリアのそんな思いを知るファンからは、パフォーマンス中ずっと上半身裸だったヴォーカルのダミアーノはOKなのに、ヴィクトリアの胸は規制したMTVに大ブーイングが出ていた。
そんな声を受けて、MTV側がVMAの公式インスタグラムで「我々がテレビではできなかった、マネスキンのパフォーマンスのすべてを共有できてうれしいです」と言って、当日カメラがとらえた実際の映像をフルで公開した。
公開された映像では、衣装がはだけたヴィクトリアがそのアクシデントを楽しみ、自由に解放されたような晴れ晴れとした表情でカメラに向かってダッシュし、カメラの前で活き活きとパフォーマンスしている様子が分かる。ヴィクトリアとしては、自分のメッセージを生放送という形で全世界に届けられるという喜びがあったのかもしれない。ちなみに今回の映像では乳首部分はやはりモザイクで隠されているため、こちらにもブーイングが。
インスタグラムも女性の乳首の写真のみを削除対象としており、昨年末には、乳首が露出している写真を消されたマドンナが「40年にわたる検閲...性差別...年齢差別と女性差別の中で、なんとか正気を保ってこられたことに感謝する」と怒りの投稿をしていた。(フロントロウ編集部)
※「スーパーモデル」の曲名表記に誤りがあったため修正しました。