『ハリポタ』制作陣と俳優の間で問題発生
大ヒット映画『ハリー・ポッター』シリーズの2作目で、2002年に公開された『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の舞台裏では、“ギャラ”に関して様々なドラマが起こっていた。
本作では、ナルシストな魔法使いギルデロイ・ロックハートがメインキャラクターの1人に。原作における彼の性格や雰囲気からヒュー・グラントの出演が熱望されていたが、スケジュールの関係で実現しなかったと言われている。最終的にはケネス・ブラナーが演じたが、彼が決定する前には何名かの候補がいた。そのうちの1人が、映画『チョコレートドーナツ』や『スパイキッズ』などで知られるアラン・カミング。
個性派俳優の彼であれば、なかなかに面白いギルデロイ・ロックハートが出来上がりそうだが、彼は制作陣に大激怒していたという。先日、英The Telegraphのインタビューでこんな事実を明かした。
「（オファーを）断っていないですよ。失せろ（ファックオフ）！と言ったんです」
なんと、Fワードを使うほどに話は決裂の道を辿っていた。そしてそこには、ギャラの問題があった。
「制作陣は私とルパート・エヴェレットにスクリーンテストをしてほしがっていた。そして制作陣は、予算がないためある金額以上は払えないと言ってきました。しかし私はルパートと同じエージェントで、もちろん、制作陣は彼にはもっと払うつもりだった。あからさまな嘘。馬鹿げた嘘でもある。もし嘘をつくのであれば、賢くやらなければ。私は、ファックオフと言ってくれと（エージェントに）言いました。なのでルパートがあの役を演じることになると思っていました。スクリーンテストをして、彼は自分のウィッグを持って行ったはずです。そうしたらいきなり、制作陣はその役をケネス・ブラナーに与えた。ファック」
『秘密の部屋』の制作時には、他の俳優と制作陣の間でもギャラに関して問題が起こっていた。ホグワーツ魔法学校の教師であり、ハリー達にホウキの乗り方を教え、クィディッチの試合では審判を務めたマダム・フーチを演じたゾーイ・ワナメイカーは、当時The Telegraphで賃金を批判し、2作目以降に出演していない。
そして、当時は子役だった主演のダニエル・ラドクリフも、1作目が映画史に残る大ヒットを記録したにもかかわらず、当初は2作目の出演料として12万5,000ポンド（約1千9,000万円）を提示されたと伝えられている。しかし彼に関しては、英国俳優労働組合の働きのおかげで、なんと200万ポンド（約3億円）へ大幅アップになった。
（フロントロウ編集部）
