世界有数の「睡眠不足大国」とされる日本。なかなか深い睡眠がとれないという人は「寝る前の習慣」に原因があるのかも。質の良い睡眠をとるために避けたい4つのNG習慣を睡眠医学の専門家がアドバイス。(フロントロウ編集部)

寝る90分前がカギ!深い睡眠を妨げるNG習慣

 脳や身体の疲れをとり、体の修復や回復のために必要不可欠な「睡眠」。しかし、なかにはベッドに早めに入っても「なかなか寝つけない」「眠りが浅い」「疲れがとれない」という人もいるのでは? それ、もしかしたら寝る前の生活習慣に原因があるのかも。

 『Sleep Soundly Every Night, Feel Fantastic Every Day』の著者で、睡眠医学の分野で30年以上の経験を持つ睡眠医学専門医のロバート・ローゼンバーグ医学博士が、寝る90分前にやめるべきNG習慣を米Healthで紹介した。

1.ブルーライトを見ない

 いくつかの研究によると、タブレットやスマートフォンなどの電子機器を使用したり、就寝する前にテレビを視聴したりすると、睡眠が妨げられる可能性があることが示唆されている。

画像: 1.ブルーライトを見ない

 その理由のひとつとされるのは「ブルーライト」。ローゼンバーグ医学博士は、「コンピューター、スマートフォン、タブレット、テレビなどが発するブルーライトには、睡眠を促すメラトニンという物質の生成を妨げると考えられています」と言及。そのため、睡眠の質を上げるためにも、寝る前にブルーライトを見るのは控えるべきだとローゼンバーグ医学博士は言う。

2.カフェインをふくむ飲み物は控える

 コーヒーや紅茶に含まれているカフェインの興奮作用は、およそ30~40分後に効果が現れ、4~5時間持続するとされている。そのため、寝る直前にカフェインを取るのは避けたほうが良いそう。

画像: 2.カフェインをふくむ飲み物は控える

 とはいえ、寝る前に温かい飲み物を飲むことで身体が温まり、睡眠へとスムーズに移行しやすくなることもあるため、その場合は、カフェインを含まない飲み物を選ぶようローゼンバーグ医学博士は勧める。

3.アルコールを飲む

 寝る前に少量のアルコールを飲むことで、リラックスできて寝つきがよくなると感じる人もいるかもしれないけれど、ローゼンバーグ医学博士いわく、寝る前の飲酒はNG。

画像: 3.アルコールを飲む

 ローゼンバーグ医学博士は、「アルコールを飲むと寝つきが良くなるので、ぐっすり眠れていると思われがちですが、実際は身体がアルコールを代謝し始めると、睡眠が最も回復する期間であるレム睡眠が減少するとされています」と忠告。深く眠れるどころか、途中で目が覚めたり、眠りが浅くなったりするため、寝る前にアルコールを摂取するのは避けたほうが良いと助言した。

4.頭が興奮する娯楽は避ける

 ローゼンバーグ医学博士によると、質の良い睡眠をとるためにも、寝る直前にビデオゲームや映画鑑賞などの“頭が興奮する娯楽”は避けたほうがいいそう。

画像: 4.頭が興奮する娯楽は避ける

 ローゼンバーグ医学博士は、「これらのデバイスによる刺激は脳を活性化させたり、興奮させたりすることがあり、寝つきを悪くする恐れがあります」と指摘。代わりに読書や音楽など、リラックスさせる娯楽のほうが深い睡眠をとりやすいとアドバイスした。

 睡眠不足や睡眠の乱れは、日中の眠気、疲労感、集中力の低下など日常生活に影響を及ぼす可能性があります。ぐっすり眠れないという人は、日ごろの生活習慣を見直してみるのもいいかも。(フロントロウ編集部)

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