セックスシーンの撮影を嫌がる男性俳優は少なくない。リーアム・ニーソンが正直な気持ちを話した。(フロントロウ編集部)

リーアム・ニーソン、セックスシーンはやるのも見るのも嫌

 映画やドラマのセックスシーンやキスシーンといった親密な場面の撮影について、これまで多くの女性俳優が声をあげ、労働環境の改善が進められている。そして、性的なシーンが嫌な男性俳優も少なくない。映画『シンドラーのリスト』や『ラブ・アクチュアリー』、『96時間』など、数多くの作品に出演してきたリーアム・ニーソンも、本当はセックスシーンをしたくないと、米Vanity Fairのインタビューで明かした。

画像: リーアム・ニーソン、セックスシーンはやるのも見るのも嫌

 「セックスシーンを演技でするのは好きではないですね。セックスシーンは何度もやってきましたが、本当は想像に任せるほうが私は好きです。とくに女性たち、女性俳優のためにも」

 これまでの性的なシーンでは、女性俳優の安全が守られなかったり、俳優たちの精神的なケアがなかったりと、問題が多かった。そこで俳優やスタッフの話を聞き、撮影環境を整えたり、撮影の振りつけを考えたりするインティマシー・コーディネーターという職業が構築され、現場で俳優を守るように。

 コーディネーターの存在に反発する俳優や監督もまだいるが、とくに若手俳優の間では性別に関係なく安心の声が広がっており、例えばドラマ『セックス・エデュケーション』の主演エイサ・バターフィールドは、現在の撮影環境について「自分がうまくやれる気がしなかったり、議論にはしたくなかったり、恥ずかしいと感じている時には、誰か話せる人がいるのは助けになります」感想を述べた。また、過去にはウィル・スミスリチャード・マッデンが、セックスシーンは苦手だと明かしている。

 撮影現場のスタッフには男性が多い傾向があり、さらに社会で女性の裸は“エロいもの”だと認識されていたり、それを見た視聴者が性的な道具として利用する可能性もあったりと、セックスシーンの負担は女性俳優のほうが大きいが、とはいえ男性でも嫌だという気持ちを抱く俳優は少なくないのだ。男性同士のセックスシーンでもコーディネーターの存在は助けになっているそうで、業界全体で改善が進んでいる。

 リーアムはセックスシーンを見るのも嫌だと言い、「正直に言って、セックスシーンが流れてくると見られないんです。恥ずかしくなってしまう。振りつけがあることも分かるけど、それを見る必要はない」という気持ちを話した。セックスシーンの撮影で改善が進むと同時に、まず、そのシーンが必要かどうかというのも各作品で議論になる点。リーアムの発言からは、その点も考えさせられる。

(フロントロウ編集部)

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