エマ・ワトソンがプリンセスを演じた理由
監督からもファンからも絶賛されたエマだが、彼女がディズニープリンセスを演じると決めたことに驚いたファンもいるはず。エマは女性の人権のために活動してきたことで有名であり、一方のディズニープリンセスは女性の描き方で批判されてきた歴史があるから。
例えばキーラ・ナイトレイは、子どもが小さい時にはディズニープリンセスの映画を見せないようにしていたし、数年前には4歳の少女が『アラジン』を見て怒る動画が拡散されたこともある。ディズニーがダメというわけではなく、昔の作品は昔の価値観によって制作されているため、世代を超えて知られているディズニープリンセスの多くはジェンダーステレオタイプを含んでいる。
しかし、演じるのがベルというキャラクターだったことや、物語が2017年に描き直されることで、エマは出演を楽しんだよう。監督はベルや本作が描いた愛について、こう語っている。
「エマは、ただディズニープリンセスになることには興味がなかったと思います。“プリンセス”という言葉自体、彼女にはささらなかった。だってそれは“いつか王子様が迎えにきて…”と暗示するものですからね。1991年版のベルもそうですが、男の子よりも本のほうが興味深いというのが、ベルを形作るものです。男性を見つけて結婚するということだけの物語じゃない。物語の最後も、2人の愛を祝福する形でしょう。結婚式のシーンではないんですよ。本作でのハッピーエンドは、彼女がティアラをつけることではないのです」
(フロントロウ編集部)