ハリー・ポッター役でおなじみのダニエル・ラドクリフは以前からLGBTQ+の権利擁護を公言しているが、自分をLGBTQ+を支持・理解する「アライ(Ally)」と呼ぶことをためらっているという。ダニエルが明かしたその理由とは。(フロントロウ編集部)

ダニエルが自分を「アライ」と呼ぶことをためらうワケ

 LGBTQ+コミュニティの支援活動によって「アライ」と呼ばれることも多いダニエルだが、「アライ」という言葉やその使われ方について、次のような疑問があるという。

 「『アライ』という言葉に対する僕の奇妙で小さな問題について、先ほど少し話しましたが、誰かが自分をアライだと自称するのを聞くと、僕はいつも『怪しいな』と思ってしまうんです」

 なお、軽い気持ちで「アライ」という言葉を使っている人たちがいるのではないかという疑念から、自分を「アライ」と呼ぶことをためらってしまうというダニエルだが、強い志を持って支援活動を行なっている人たちが大勢いるのも事実であることから、「この言葉には本来の意味があり、それをとても力強く体現している人たちがいます」と付け加えた。

画像1: ©︎The Trevor Project/YouTube

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 ダニエルから話を聞いた複数の参加者が、「アライ」という言葉や「アライ」と呼ばれる人々についてそれぞれの考えを述べた。ダニエルと似たような考えを持つメテオ・ルイスは、「(アライを名乗るであれば)私たちが考えるようなアライシップに本当の意味で踏み込む必要があると思います。それは、相手の立場になって理解するということです。ほとんど場合、私たちは自分の目線でしか物事を見ておらず、相手の目線に立って物事を見ることがないからです」とコメント。

 ディアティ・ザ・ウェイは、「このコミュニティでは、たとえアライであっても、私たちにとって何が心地良くて、何が境界線なのかをちゃんと伝えなければなりません。アライと呼ばれる人たちが最初に考えるのは、『私はあなたのことを信じています。あなたが見てほしいようにあなたのことを見ます。自分は間違うはずがありません』ということです。(アライ=味方になるということは)相手を尊敬することではなく、説明責任を負うということです。誰かを傷つけたり、誰かの気分を悪くさせたりしてしまったときに、腰を据えて誤ちを認めることができなければ、トランスジェンダーやシスジェンダーはもちろん、誰にとってもアライであることはできないのです」と述べた。

画像2: ©︎The Trevor Project/YouTube

©︎The Trevor Project/YouTube

 さらに、ダニエルがシスジェンダーやストレートの人たちがアライになるために知っておくべきこと、取り組むべきことは何かを問いかけると、参加者たちは相手に対する「優しさ」と、これまでに得た知識を捨てて、新しく学び直す「アンラーニング」と答えた。

 なお、この番組はThe Trevor ProjectのYouTubeシリーズ『Sharing Spaces』の第1弾で、The Trevor Projectの公式YouTubeチャンネルで公開中)。全編英語だが、YouTubeの自動翻訳機能をオンにすれば日本語字幕つきで観ることができる。(フロントロウ編集部)

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