2023年エミー賞ノミネートの呼び声が高い新作ドラマ『BEEF/ビーフ』。批評家から絶賛されている本作が、性的暴行騒動の渦中にいる。そして告発を受けた役者のその後の行動が、さらなる炎上を招いている。(フロントロウ編集部)

アイザック役のデヴィッド・チョーの性的暴行発言が掘り起こされる

 『BEEF/ビーフ』がドラマ業界で高い評価を得るなか、4月6日の配信開始から少し経った頃に、騒動が起きた。アイザック役のデヴィッド・チョーの性的暴行疑惑が再浮上したのだ。

 そう、再浮上。じつはデヴィッドには以前から性的暴行疑惑があるのだ。

画像1: アイザック役のデヴィッド・チョーの性的暴行発言が掘り起こされる

 最所に騒動が起きた2014年当時、デヴィッドはアーティストとして活動していた。

 20代後半のときにアーティストとして日本を訪問したときに、セキュリティスタッフを殴り、日本の刑務所で数か月間過ごした経験があるデヴィッド。この時の経験が彼の混沌とした作品に少なからず影響を与えているという。そんな彼はその後、フェイスブック(現メタ)のマーク・ザッカーバーグの依頼で作品を描き、ホワイト・ハウスにも作品が置かれていたことがある。そして『BEEF/ビーフ』では、デヴィッドの作品が毎エピソードのタイトルアートとして使われている。

画像2: アイザック役のデヴィッド・チョーの性的暴行発言が掘り起こされる

 そんなデヴィッドは2014年、自身のポッドキャスト番組『DVDASA』のなかで、マッサージセラピストの前で自慰行為を行ない、女性に性的行為を強要したことを自慢げに話し、「最初に(同意するか)尋ねたりしない。やるだけだ」「彼女の目は同意していた」「レイプっぽい行為であることは認めるが、自分はレイピストではない」と語った。

 この発言は2014年当時に問題になり、デヴィッドは、現在は閉鎖されているポッドキャスト番組のページに声明を発表。「目が覚めたら自分がレイピストと呼ばれる日がくるとは思いませんでした。最悪です。だって、私はそうではないので。私は強姦魔ではありません。私はレイプ犯が大嫌いで、レイプ犯はレイプされて殺されるべきだと思っています」と不満を漏らすと、ポッドキャスト番組は「アートの延長」だとして、「友人や番組の共演者たちを挑発」することが番組の目的であり、話した件は実際に起きたことではないと釈明。「時に、人々を不快にさせるアートなのです。この物語が事実であると信じていた人がいたとしたら、申し訳ない。そうではないのです」と語った。

 デヴィッドの発言に対しては、当時、アジア系アメリカ人の市民権と人権を向上させるために活動する団体Asian Americans Advancing JusticeのLA支部をはじめ、複数の団体が共同声明で強く批判。「チョーの話は、多くの男性と女性が信じる厳しい現実である、強要は暴行やレイプとはみなされないという危険な嘘を反映しています。法的な定義からは、同意を得られない場合は性的暴行行為を行っていることになります。 カリフォルニア州の法律では、『同意』とは、自由意志の行使に従って行為や態度に積極的に協力することを意味すると定義されています。チョーの話からは、マッサージ師の度重なる抗議に加え、彼の身体的な強要は、彼の要求した行為に彼女が同意していなかったことを示しています」と語った。

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