全米脚本家組合(WGA)がストライキを行なう
アメリカでは5月2日から、脚本家らで構成されている全米脚本家組合(WGA)がストライキを行なっている。NetflixやHulu、Disney+などのストリーミングサービスの普及によりテレビ番組や映画が以前よりもハイペースで作られるようになっているが、作家たちは必要な利益を得ていないようで、WGAの統計によると、ストリーミングプラットフォームが普及する一方で、脚本家とプロデューサーの給与の中央値は、過去10年間で4%、インフレ調整後で23%減少しているという。この状況の中、ライターの中には、別でアルバイトをしながらではないと生活が出来ない者も多く出てきている。
そのためWGAは、待遇改善や報酬、さらにはスタジオがAIを使って脚本家の仕事を奪わないようにするために人工知能や同様の技術で作られたものをより慎重に規制してほしいと、全米映画テレビ製作者協(AMPTP)と話し合いが行なわれていたが合意に達することはできず、ストライキに入ることに。
そしてWGAは5月4日にディズニー、パラマウント、ワーナーブラザーズ、Netflix、その他の主要スタジオの外でデモを行なった。
今回ドリュー・バリモアがMTVムービー&TVアワードの司会を直前に辞退したのも、WGAのストライキが関わっている。ドリューは司会を辞退するにあたり「私は脚本家たちの声に耳を傾け、彼らを心から尊敬するために、ストライキに連帯してMTV Movie & TV Awardsの生放送の司会から身を引くことにします」と声明を出し、「私たちが映画やテレビについて祝い、称えるものはすべて、彼らの創造から生まれたものです。そして、解決策が出るまで、私は待つことを選びますが、自宅から見守りますので、ぜひ一緒にご参加ください」とWGAへの連帯を表明した。
WGA はMTV ムービー&TV アワードでもデモを行なうと発表しており、MTV側はこういった事態を受けて、生放送から録画放送へと急きょ切り替えた。