落ちこぼれからハリウッドのスーパースターへ！
ハリソン・フォードは俳優としてブレイク後も木工品づくりをするなど、手先を使う作業が好き。©︎ゲッティイメージズ
ハリソン・フォードが役者になるきっかけは大学生の頃。勉強が得意でなかった彼は良い成績を取るために選んだ演劇の授業で演技に開眼。どんどん演劇にのめりこむも、他の科目の評価は下がる一方となり、大学を中退して役者を志しロサンゼルスへ向かうものの、ヒット作に恵まれず独学で学んだ大工仕事で生計を立てるハメに…。
ある日、ハリソンがフランシス・フォード・コッポラの事務所で大工として働いていると、そこに現れたのは、『スター・ウォーズ』の面接のために事務所を訪れたジョージ・ルーカス。この出会いがキッカケとなり、見事、ハリソンはハン・ソロ役を射止めることに！毎度相棒に裏切られ、思いもよらないトラブルに巻き込まれながらもアッと驚く鋭い機転でピンチを脱出するインディと同じく、ハリソンもかなり強運の持ち主のよう。
その後も話題作に数々出演し弾みをつけたハリソンは、ジョージ・ルーカスとスティーブン・スピルバーグという2人の巨匠がタッグを組んだ『インディ・ジョーンズ』シリーズの1作目『インディ・ジョーンズ／レイダース 失われたアーク《聖櫃》』（以下、『レイダース』）で主役のインディ・ジョーンズに抜擢！ アメリカ映画界の二大キャラクターを手にしてスーパースターとしての地位を確立した。
ハプニングが生んだあの名シーン！
『インディ・ジョーンズ／レイダース 失われたアーク《聖櫃》』撮影現場でのハリソン・フォードとスティーヴン・スピルバーグ ©︎ゲッティイメージズ
どんな映画にも体当たりで挑むハリソン。1993年『逃亡者』の撮影では足の靱帯を損傷、2014年にはハン・ソロを演じた『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』の撮影セットで、愛機であるミレニアム・ファルコン号のドアの下敷きになり左足を骨折。体を張ったが故の事故が絶えないハリソンだが『インディ・ジョーンズ』シリーズではそんなハプニングが名シーンを生み出したエピソードも。
『レイダース』ではキャストやスタッフほぼ全員が食中毒になってしまい撮影のスケジュールが押してしまい大ピンチに。そこで自身も食中毒に侵されフラフラなハリソンが、撮影時間を短縮するためスピルバーグに提案したのが、剣を振り回す悪党を、インディが大格闘を演じることなくピストル一発で倒してしまうシーン。ファンの間でも人気の高いこの名シーンは、ハリソンがピンチをチャンスに変えたことで誕生したのだった。
このシーンはシリーズ2作目の『インディ・ジョーンズ／魔宮の伝説』のクライマックスでも登場し、刀を振り回す2人の男と対峙したインディが、『レイダース』と同じようにピストルでやっつけようとしたところ、ガンホルダーに銃がなく苦笑いするという、ファンならニヤリとしてしまうシーンが登場している。
リアル・レジェンドなハリソン・フォード！
子どもに飛行について教えるプログラムYoung Eaglesのイベントで子どもたちと記念撮影するハリソン・フォード ©︎ゲッティイメージズ
撮影以外でも、2015年には操縦していた小型飛行機が墜落するなどケガや事故に見舞われ、これまでに3度も死亡説が流れたことがあるハリソン。その一方で、事故にあった一般人を何度も救ってきた数々のレジェンドを残している。
2000年には、動けなくなったハイカーを自身のヘリコプターで救出。さらに翌年2001年には、道に迷ったボーイスカウトの少年を発見し、またもヘリコプターで救助。さらに、2017年には、転落した車の救助にも一役買った。
現実でも人を助け、そして映画でも“我らがインディ・ジョーンズ役”として帰ってくるハリソン。1作目『インディ・ジョーンズ／レイダース 失われたアーク《聖櫃》』が公開された時は39歳だったハリソン。最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』が日米同時公開される6月30日の直後には81歳になる。
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』より
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』では、世界中をめぐり、様々な謎に挑み、数々の衝撃的な瞬間を目撃してきたインディ・ジョーンズが、まだその謎を解き明かせていないとして人生をかけて探し求める秘宝“運命のダイヤル”を追い求める。最後の冒険は、彼の人生と運命を変えるものになる！
彼が人生をかけて追い求めてきた“運命のダイヤル”とは一体、どんな存在なのか？冒険の果てに掴み取るものとは？『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は、6月30日(金)より全国劇場にて公開。（フロントロウ編集部）
