2021年度の第64回グラミー賞で5部門を受賞して同年の最多受賞アーティストとなったジョン・バティステが、待望のニューアルバム『ワールド・ミュージック・レディオ』を8月18日にリリースすることを発表。フロントロウ編集部ではジョンにインタビューを実施し、アルバムのタイトルに相応しく、NewJeansやリトル・ミックスのリー・アン・ピノック、ラナ・デル・レイ、リル・ウェインら世界各地から豪華アーティストたちもゲスト参加している同作についてや、グラミー賞を受賞したディズニー&ピクサーの『ソウルフル・ワールド』のサウンドトラックなどについて語ってもらった。(フロントロウ編集部)

ジョン・バティステにインタビュー!

ニューアルバム『ワールド・ミュージック・レディオ』のコンセプトについて教えてください。先立ってリリースされたシングル「Be Who You Are(Real Magic)」でNewJeansなど世界各地のアーティストとコラボレーションしたことが、アルバムの方向性を決めたのでしょうか?

「Be Who You Are」に取り掛かる前に既に何曲か完成させていました。なので、「Be Who You Are 」はアルバムのトーンを構成する1曲に過ぎません。コンセプトの土台になっている曲の1つという感じですね。

この作品はポピュラー・ミュージックについてのコンセプトアルバムで、ビリー・ボブ・ボバー(Billy Bob Bobber)という僕のオルターエゴ(別人格)が登場します。(ジャンル名として欧米以外の音楽を指すことが多い)ワールド・ミュージックを用いながらポピュラーミュージックを拡張していくというコンセプトをリスナーに紹介するための物語を創るというのが、このアルバムの目的でした。ワールド・ミュージックというのは、すべてを表現しているように見えながらも、何も表現していないとも言えると思っていて、僕としては、それは問題だと考えています。なぜなら、ここに含まれないものはすべて分離されてしまうからです。その他の世界の一員ではないということなんです。それって笑えますよね。だって、ワールド・ミュージックと呼ばれているのに、実際はエキゾチックで、他の世界の一員ではないのですから。僕はそれをひっくり返したかった。この物語の中では、ビリー・ボブ・ボバーが何千年もかけてそのことに取り組んでいます。天地創造の時から、彼は宇宙を股にかけて、音楽だけでなくあらゆるクリエイティブなものに対して取り組んでいるのです。

『ワールド・ミュージック・レディオ』というタイトルの通り、アルバムは通して聴くとラジオ番組のような作りになっています。

神秘的なインスピレーションを受けたことがきっかけでした。このアルバムでエグゼクティブ・プロデューサーを務めている僕と、コラボレーターのライアン・リンとで、リタ・パイエスとの楽曲「My Heart」について話をしていたときに、ライアンが「この曲をラジオだと仮定したらどうなるだろう?」ということを提案してくれたんです。「この曲を聴いているとまるでラジオを聴いているようだ」って。それで、僕も改めて聴いてみて、アルバムや、楽曲たちについて考え直してみることにしました。その後、自宅のベッドで眠っていたときに午前2時に目を覚まして、妻にこう言ったんです。「閃いたよ! ビジョンが見えたんだ。物語が降りてきた。ビリー・ボブ・ボバーが“ワールド・ミュージック・レディオ”をやっていて、電波塔を使って番組を放送しながら、歴史や時間、空間という広がりと繋がっているんだ」と。そういう物語が降りてきたんです。

画像: ジョン・バティステと妻で作家のスレイカ・ジャワード。

ジョン・バティステと妻で作家のスレイカ・ジャワード。

ラジオのような1曲ではなく、これは全体の物語であり、全体としてのビジョンだということが見えたのです。そうして僕はストーリー作りに取り掛かり始めて、ライアンやコラボレーターたちに送ったところ、「これはすごいな」ということをみんな言ってくれました。何日もかけて音楽に取り掛かり、点と点をどう結び付けようか考えていたのですが、一晩にしてこのアイディアが降りてきたのです。

シングル「Calling Your Name」について教えてください。何がこの楽曲のインスピレーションになったのでしょう?

(歌って聴かせてくれた後で)童謡のような楽曲ですよね? そう、子守唄のような。耳にした誰もが歌えて、覚えることができて、繋がりを持つことができるようなメロディーになっています。チームと一緒に最初に創りたいと思ったのがこのような曲でした。それから僕は、ハーモニカとピアノが合わさった鍵盤ハーモニカを使って、フックになる音を作りたいとも思いました。ポップソングにおいて鍵盤ハーモニカでフックを弾いている曲なんて聴いたことがないですよね? 一度も聴いたことがなかったからこそ、僕はそういうものを創りたいと思いました。世界にそれを存在させたかったのです。

画像: シングル「Calling Your Name」について教えてください。何がこの楽曲のインスピレーションになったのでしょう?

NewJeansらが参加した「Be Who You Are」を筆頭に、アルバムにはリル・ウェインやリトル・ミックスのリー・アン・ピノックなど多くのアーティストが参加しています。コラボレーターを決めるときにはどのようなところを重視していますか?

正真正銘の場所から楽曲に語りかけているようなアーティストがいいですね。楽曲に語りかけながら、その楽曲の最高を引き出してくれるようなアーティストです。僕が選んだアーティスト全員に共通しているのはそういう部分ですね。ところで、このアルバムでは、多くのアーティストが普段の彼らとは違う音楽に聴こえるかもしれない。例えば、リル・ウェインがこのアルバムではジャズのコードに乗せてギターを弾いているようにね。でも、僕にはそれが音としてイメージできて、僕ならアーティストからそういう部分を引き出すことができるって思えるんです。自分がコラボレーターとして誰かの曲に参加するときも同じです。“この人は僕の何を引き出してくれるのだろう?”って考えます。僕が望むのはそういうことです。なので、アーティストたちが正真正銘の形で楽曲に何をもたらしてくれるだろうという部分も考えますが、同時に、これまでの彼らとは違う彼らのどんな部分を自分なら紹介できるだろうということも考えていますね。

ちなみに「Running Away」でのリー・アンとのコラボはどのような経緯で実現したのでしょうか?

彼女の歌声を聴いたというのと、彼女が(リトル・ミックスとしての)グループ活動を休止してソロ活動に乗り出す経緯について読んだんです。それから電話で初めて彼女と話をしたときに、僕が人生で経験したことの多くを、違う形で彼女も経験していたということが分かって。それで、「Running Away」で一緒に歌うのが相応しいんじゃないかと思いました。この曲が最後に完成させた曲でした。アルバムを完成させるまでに取り組んだ最後の作業が、この曲だったんです。

画像: 2022年5月にリトル・ミックスとしての活動を休止後、2023年6月にリー・アン名義でソロデビューシングルとなる「Don't Say Love」をリリースしたリー・アン・ピノック。

2022年5月にリトル・ミックスとしての活動を休止後、2023年6月にリー・アン名義でソロデビューシングルとなる「Don't Say Love」をリリースしたリー・アン・ピノック。

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