全世界40言語以上で翻訳されたサリー・ルーニーのベストセラー小説『ノーマル・ピープル』をBBCが全12話でドラマ化。6月20日(火)より「スターチャンネルEX」にて全話配信が開始された。インティマシー・コーディネーターのイタ・オブライエンと作り上げた豊かなセックスシーンでも話題になったドラマ。(フロントロウ編集部)

若者を中心に社会現象を巻き起こしたBBCドラマ『ノーマル・ピープル』がついに日本で全話配信開始!

画像: 若者を中心に社会現象を巻き起こしたBBCドラマ『ノーマル・ピープル』がついに日本で全話配信開始!

 イギリスで大ベストセラーとなった恋愛青春小説を原作としてドラマ版もヒットした『ノーマル・ピープル』。日本ではこのドラマ版の全話配信が6月20日(火)より「スターチャンネルEX」にてスタートした。

 予告映像では、マリアン(デイジー・エドガー=ジョーンズ)とコネル(ポール・メスカル)が、互いへの気持ちを素直に伝えられないまま、近づいたり離れたりを繰り返す姿が映し出される。二人の心の機敏を繊細かつ美しい映像で丁寧に描き、マリアンとコネルの関係の行方が気になる映像に仕上がっている。

原作は若い世代を中心に大反響を巻き起こしたベストセラー小説

画像: 原作は若い世代を中心に大反響を巻き起こしたベストセラー小説

 ドラマ『ノーマル・ピープル』の原作となったのは、いま注目の若手作家、サリー・ルーニーの同名小説。アイルランド出身で1991年生まれのルーニーは、26歳で発表した長編デビュー作『カンバセーショ ン・ウィズ・フレンズ』(2017年)が高く評価され、一躍人気作家に。

 2作目の『ノーマル・ピープル』は2018年のブッカー賞のロングリストにも選出され、世界40言語以上で翻訳されたほか、とくに英語圏では150万部以上を売り上げ、世界的なベストセラーとなった。若い世代を中心に大反響を巻き起こした。

 そんなセンセーショナルな本作は、アイルランドを舞台に、マリアンとコネルが近づいては離れを繰り返す4年間の物語。社会的、経済的な格差や、人間関係におけるパワーバランスなど、様々な要素に左右されながら、お互いに傷つけては慰めあうふたりを描いている。

 原作小説は、ドラマ版の日本配信を記念してドラマ版ビジュアルを使用した帯が巻かれた原作小説が全国の書店にて展開される(7月頃予定)。ドラマとあわせて、原作小説もぜひチェックしてみて。

ドラマ版の製作総指揮は『ルーム』のレニー・アブラハムソン

画像: ドラマ版の製作総指揮は『ルーム』のレニー・アブラハムソン

 ドラマ版の『ノーマル・ピープル』では、ルーニー自身も製作総指揮・脚本で関わっているほか、脚本に『聖なる証』のアリス・バーチも参加。監督を務めるのは『ルーム』でアカデミー監督賞にノミネートされたレニー・アブラハムソンと、『ドクター・フー』シリーズでも屈指の人気を 誇る伝説のエピソード「まばたきするな」でヒューゴー賞を受賞したヘティ・マクドナルド。

 前半のエピソードでアブラハムソン、後半のエピソードでマクドナルドがそれぞれ監督を担当し、30分×12エピソードというコンパクトな時間のなかで、若いふたりの人生の交差を丁寧に描き出す。

 BBCの配信サービスでは、2020年最多再生数を記録し、IMDbで8.4点、Rotten Tomatoesでは批評家評91%・一般評92%と脅威のスコアをマーク。エミー賞、BAFTAなど各賞レースも席巻するなど、社会現象とも呼べる爆発的なヒットを記録している。

賞レースを席巻したデイジー・エドガー=ジョーンズとポール・メスカルの出世作

画像1: 賞レースを席巻したデイジー・エドガー=ジョーンズとポール・メスカルの出世作

 入れ替わり立ち替わるふたりの絶妙な関係を見事に演じきったのが、当時ほとんど新人だったデイジー・エドガー=ジョーンズとポール・メスカル。裕福な家庭に育った一匹狼マリアン(デイジー)もスポーツ万能の人気者コネル(ポール)もそれぞれにメンタルヘルスの問題について真剣に向き合うシーンがあり、非常に繊細で真摯な演技が要求される中、「このふたり以外にマリアンとコネルを演じることは不可能である」(インディペンデント紙)と評されるなど高い評価を得て、本作をきっかけに一気にスターダムを駆け上がった。

 エドガー=ジョーンズは本作で英国アカデミー賞(BAFTA)とゴールデン・グローブ賞の主演女優賞等にノミネートされ、その後『ザリガニの鳴くところ』では主演を務め、ドラマ『アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実』でも大事な役どころを演じるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍を見せている。

 メスカルもコネル役が高く評価され、エミー賞、ゴールデン・グローブ賞等で主演男優賞ノミネート、BAFTAでは主演男優賞を見事受賞した。その後『aftersun/アフターサン』でも主演を演じ、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、来年公開予定のリドリー・スコット監督の『グラディエーター』続編での主演も決定し、ついにはMCUの出演が報じられる程の人気を見せている。

画像2: 賞レースを席巻したデイジー・エドガー=ジョーンズとポール・メスカルの出世作
画像3: 賞レースを席巻したデイジー・エドガー=ジョーンズとポール・メスカルの出世作

イタ・オブライエンと作り上げた親密でリアルなセックスシーン

画像: イタ・オブライエンと作り上げた親密でリアルなセックスシーン

 本作のドラマ化で話題になったのが、物語の重要な局面で登場するセックスシーンの豊かさ。タブロイド紙に「BBC史上もっともみだらな作品」と書き立てられるなど一部では波紋を広げたが、これらのシーンはふたりの関係を表現するのに不可欠で必然的な描写であり、どこまでも丁寧でリアルを追求して作り上げられている。

 その裏にあるのは「インティマシー・コーディネーター」のイタ・オブライエンの存在だ。オブライエンはこれまでに『アイ・メイ・デストロイ・ユー』や『セックス・エデュケーション』など様々な人気作品で、それぞれの作品にふさわしいシーンを撮れるよう役者や監督、スタッフと対話を重ねてきた。本作でもその手腕はいかんなく発揮されており、全員が安心しできる空間づくりが、素晴らしいシーンの実現につながった。

BBCの配信サービスで2020年最多再生数を記録し、社会現象に

画像: BBCの配信サービスで2020年最多再生数を記録し、社会現象に

 IMDbで8.4点、Rotten Tomatoesでは批評家評91%・一般評92%と脅威のスコアをマーク。賞レースも席巻し、エミー賞4部門ノミネート(リミテッドシリーズ部門/監督賞・脚本賞・主演男優賞・キャスティング賞)、BAFTAでは3部門(リミテッドシリーズ部門作品賞・主演男優賞・主演女優賞)にノミネートされ、ポール・メスカルが主演男優賞を受賞した。

 さらにBBCの配信サービス・BBC iPlayerでは2020年に6,270万回再生というすさまじい記録をたたき出し、年間再生数の1位となった。

『ノーマル・ピープル』(全12話)
【配信】Amazon Prime Video チャンネル「スターチャンネルEX」
<字幕版・吹替版> 全話配信中

(フロントロウ編集部)

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