ディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』の劇中歌「Steal The Show」を手がけたシンガーソングライターのラウヴにインタビュー。主人公の<エンバー>と<ウェイド>の関係性がラウヴらしい感性で見事に表現されたこの楽曲は、ピーター・ソーン監督から直々に依頼を受けて制作されたもの。ずっとピクサー作品のファンだったというラウヴが、「Steal The Show」に込めた思いを訊いた。(フロントロウ編集部)

ラウヴにインタビュー!「Steal The Show」に込められた思いとは?

画像: ラウヴにインタビュー!「Steal The Show」に込められた思いとは?

どのような経緯で『マイ・エレメント』に参加することになったのですか?

ラウヴ:僕自身はピクサー作品を観て育ちましたし、いつだってそのストーリーに心を動かされてきました。僕の音楽というのは大抵、自分の人生に起きていることやロマンスについてのストーリーテリングを伝えるものになっているのですが、ピーター・ソーン監督をはじめとした『マイ・エレメント』の製作陣が、映画の初期段階のバージョンに僕の別の楽曲を使ってくれていたんです。それで、彼らから僕に連絡が来て、映画のために楽曲を作ってくれないかと頼まれたのが始まりです。本当に驚いたのを覚えています。最高にクールでしたね。そうやって連絡が来たことから始まって、メールでのやりとりを経て、実際に(製作陣に)会って映画について教えてもらいながら、楽曲制作を進めていきました。

『マイ・エレメント』のどんなところに共感しましたか?

ラウヴ:多くの点に共感できますが、その中でも特に、“愛”でしょうか。僕は愛というものにめっぽう弱いので。まだ観ていない方々に多くのことを話してしまいたくはないのですが、キャラクターたちの個性の違いや、彼らの出自の違いという部分にも、すごく心を動かされましたね。1人1人が異なる出自を持ち、それぞれにライフストーリーがあるわけですが、異なる種類の力を持つ2人と、その2人がどのように恋に落ちていくかを目にすることができたのは、とても感動的でした。あとはもう、とにかく<ウェイド>が最高ですよね! 僕は<ウェイド>が大好きです。

楽曲制作にあたってピーター・ソーン監督とはどのような話をしましたか?

ラウヴ:監督はまず彼自身のライフストーリーや、『マイ・エレメント』のインスピレーションについて説明してくれました。この作品は監督自身の物語にインスパイアされていますから。彼は、この映画の初期のバージョンに使っていた僕の別の楽曲を流しながら、探し求めている感情について説明してくれました。

画像: 映画『マイ・エレメント』は韓国にルーツを持つピーター・ソーン監督(左)が、韓国からアメリカに移住してきた自身の両親の体験にインスピレーションを得た作品。監督はプレスリリースでラウヴとの仕事について、「ラウヴの音楽が大好きなので、ようやく彼と一緒に仕事をする機会に巡り合えた時、彼の曲とその使い方を参考にしました。彼は〈エンバー〉と〈ウェイド〉がお互いの中に見た美しさと、そしてふたりの出会いがもたらす奇跡を捉えていました。彼の歌を初めて聴いたとき、私たちはとても感動し、圧倒されました。彼がこの映画に与えてくれたものに、私たちは大きな感謝を感じています」とコメントを寄せた。

映画『マイ・エレメント』は韓国にルーツを持つピーター・ソーン監督(左)が、韓国からアメリカに移住してきた自身の両親の体験にインスピレーションを得た作品。監督はプレスリリースでラウヴとの仕事について、「ラウヴの音楽が大好きなので、ようやく彼と一緒に仕事をする機会に巡り合えた時、彼の曲とその使い方を参考にしました。彼は〈エンバー〉と〈ウェイド〉がお互いの中に見た美しさと、そしてふたりの出会いがもたらす奇跡を捉えていました。彼の歌を初めて聴いたとき、私たちはとても感動し、圧倒されました。彼がこの映画に与えてくれたものに、私たちは大きな感謝を感じています」とコメントを寄せた。

作品を観せていただいたときは、僕もすっかりこのストーリーに魅了されました。僕ならどんな角度から貢献できるかということを考えていたときに、ショーの主役に躍り出るような(steal the show)相手を見つけるということについて考えました。自分の人生に歓迎して迎え入れて、人生を変えてくれても良いと思えるような相手を見つけるということです。それってすごいことですよね。この作品の初期のバージョンを観て、ピーター・ソーン監督たちと話した後で心に残ったのは、そういうことでした。この映画のそうした部分が大きなインスピレーションとなって、僕はこの曲に取り掛かりました。

「Steal The Show」は、これまでにも多くのピクサー作品のスコアを手がけ、『ウォーリー』ではグラミー賞も受賞した名作曲家であるトーマス・ニューマンとの共作となっています。彼との仕事はいかがでしたか?

ラウヴ:彼からはたくさんのインスピレーションを受けました。ものすごく親切で、とても才能に満ちた方です。それでいて、エゴが全く無いのです。彼はただ作品のことだけを気にかけています。とてもウェルカムな方で、僕が試行錯誤するためのスペースを設けてくれました。それから、彼が(収録用の)サウンドステージで200人くらいのオーケストラを指揮するところも見ることができたのですが、圧巻でしたね。観ているだけで鳥肌が立ちましたし、本当にクールでした。

「Steal The Show」は『マイ・エレメント』の劇中でも、とても印象的に使われていますが、この作品でご自身の楽曲が流れるのを初めて観た瞬間はいかがでしたか?

ラウヴ:涙が流れてきましたし、口が開きっぱなしでしたよ(笑)。そのくらい、あっけに取られました。これから一生、頭の中に残り続ける光景だと思います。だって、ピクサーの作品で自分の曲が流れているんですよ! 映画館でそれを観たときは、本当に信じられませんでした。

ところで、『マイ・エレメント』以外でお気に入りのピクサー&ディズニー作品を挙げるとしたら、どの作品を挙げますか?

ラウヴ:『インサイド・ヘッド』ですね。僕はメンタルヘルスや感情を扱った作品にとにかく心が動かされるのですが、この作品は見事に、それも子どもたちにも分かりやすい形で、そうしたテーマを扱っていると思います。魔法のようですし、すごく魅力的な作品ですよね。なので、『インサイド・ヘッド』です。

画像: ところで、『マイ・エレメント』以外でお気に入りのピクサー&ディズニー作品を挙げるとしたら、どの作品を挙げますか?

『マイ・エレメント』を通じて「Steal The Show」を聴いたオーディエンスに、どんなことを感じてもらえたら嬉しいですか?

ラウヴ:誰かを自分の人生に迎え入れて、その人に人生を変えられることを恐れないでほしいということですね。少なくとも僕自身がそうであるように、僕らは自分自身のやり方に捉われがちです。けれど、最高の愛というのは時に、自分のすべてを揺るがすものだと思います。そしてそれは、予期せぬ形で訪れるのです。


<リリース情報>
「Steal The Show」Performed by ラウヴも収録
『マイ・エレメント』オリジナル・サウンドトラック配信中
特設サイトはコチラ

画像: © 2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved
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<映画情報>
ディズニー&ピクサー最新作『マイ・エレメント』
8月4日(金)劇場公開

画像: © 2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
© 2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

■監督:ピーター・ソーン(『アーロと少年』)
■プロデューサー:デニス・リーム(『カーズ2』、『スター・ウォーズ エピソード 3 /シスの復讐』
■配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
© 2023 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
映画公式サイト:www.disney.co.jp/movie/my-element

Photo:ゲッティイメージズ

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