ハリウッドの巨匠クリストファー・ノーランの最新作『オッペンハイマー』で、ノーラン映画の”タブー”が破られたという。主演キリアン・マーフィーが明かした内容とは。(フロントロウ編集部)

クリストファー・ノーラン最新作『オッペンハイマー』とは?

 映画『オッペンハイマー』は、『ダークナイト』『TENET テネット』のクリストファー・ノーランが脚本、製作、監督を務める最新作。「原爆の父」として知られるアメリカの物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた、2005年のピューリッツァー賞を受賞したカイ・バードとーティン・J・シャーウィン共著による『オッペンハイマー: 「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇』が原作の作品。

 『ダークナイト』三部作、『インセプション』、『ダンケルク』等ノーラン作品の常連であるキリアン・マーフィーが主演の他、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット、ケイシー・アフレック、ラミ・マレック、ケネス・ブラナーといった超豪華な俳優陣が脇を固めている。

 ハリウッドのヒットメーカーで日本でも非常に人気が高いノーラン監督だが、今作では、ノーラン監督の1998年の長編映画デビュー作『フォロウィング』から約25年続いてきたある”伝統”が破られていることが分かった。

ラブシーンはほぼ描かないできたクリストファー・ノーラン監督

 先日、ノーラン監督が米WIREDで、『オッペンハイマー』では「愛」が強く描かれると明言したが、その後、キリアンにインタビューを行なった英Guardianが、作品内に「長時間のフルヌード」があると報道。キリアン自身はこのインタビューで、彼の妻役であるエミリーとの間にも「けっこうヘビー」なシーンがあるとコメントした。

画像: www.instagram.com
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 ノーラン監督の作品にはラブシーンがほとんどないことは、ファンの間でも有名。そのため、今作で官能的なシーンが描かれる可能性について、ネット上では「ノーランはセックスとは何たるかを知らないのではないか?と心配しています!」、「監督の描くセックスシーンがどのようなものになるのか疑問に思う…」という心配の声まであがる事態となっている。

 彼のキャリアの中で生々しい描写に踏み込んだのは、『ダークナイト ライジング』でのセックスを暗示させるようなシーンと、『インソムニア』の解剖台の上の女性被害者の遺体の映像だけだと言われている。『オッペンハイマー』は、2002年の『インソムニア』以来、約20年ぶりにR指定を受けたノーラン作品となった。

『オッペンハイマー』の日本公開は現時点では未定

 ノーラン監督はWIREDとのインタビューで、試写を見た人の反応について聞かれると、この映画を観た人の中には「完全に打ちのめされてしまい、話すこともできない」状態になった人もいると語った。

 本作の上映時間は約3時間とされており、ノーラン作品の中でも最長尺の作品となる。原爆がテーマである本作は2023年7月21日に全米で公開される予定だが、日本公開は現時点で未定となっており、今後の動向ついても注目されている。

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