映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でハリソン・フォードのスタントダブルを務めたマイク・マッサが、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のデモで自分自身に火をつける演出を行なった。(フロントロウ編集部)

※この記事で記載のある行為はプロのスタントマンが安全な環境で行なっていることです。危険なので真似をしないでください。

『インディ・ジョーンズ』のスタントマンが体を張って抗議

 米ジョージア州アトランタで行われた全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のデモで、スタントパフォーマーのマイク・マッサ氏が、自分自身で火をつける演出を行なった。マッサ氏は、映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でハリソン・フォードのスタントダブルを務めたことで知られ、ハリソン主演のドラマ『1923』にもスタントパフォーマーとして参加している。

 「SAG-AFTRA on Strike」と書かれた看板を掲げ、火がついた状態でステージの上を歩くマッサ氏。消防チームが近くに待機していて、安全にスタントを成功させる手助けをしたと米Peopleは伝えている。下の動画でもステージの横に消火器を持った男性の姿が見える。

 マッサ氏は、同じくスタントパフォーマーのエレナ・サンチェス氏とインスタグラムを通じて出した共同声明で、「AMPTP(映画製作者協会)に焼かれるのはもううんざりです」と訴えた。また、米WSB-TVによると、今回の集会でサンチェス氏は、「SAG-AFTRAの組合員16万人のうち87%は年収26,000ドル以下です。つまり、彼らは健康保険に加入する資格がないのです」と懸念を語ったという。

 フロントロウでお伝えしたが、アメリカの俳優・アナウンサー・俳優・声優・ネットインフルエンサーなど16万人が加入する俳優組合であるSAG-AFTRAが、現地時間7月14日からストライキを開始した

 SAG-AFTRAは、パラマウントやディズニー、ワーナー・ブラザースなどが加入する映画製作者協会(AMPTP)との新契約にあたり、最低賃金率の引き上げや、福利厚生制度への拠出増、インフレなどによる収入減からの保護など複数のことを求めているが、最も焦点が当たっているのは、再放送料の増額とAIの規制。組合に所属する俳優やパフォーマーは、ストライキ中は映画やドラマの撮影はもちろんのこと、作品のPRを目的とした宣伝活動、オーディションを受けることも禁止されているため、ストライキが長引けば映画の興行や現在制作中の映画・ドラマにも影響が及ぶことになる。

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