『ファンタビ』続編はなぜ止まった?グリンデルバルド役交代騒動のその後


映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズで起きた、グリンデルバルド役の交代騒動。ジョニー・デップからマッツ・ミケルセンへ——あの騒動の当事者たちは、そしてシリーズ自体は、いまどうなっているのか。その後の展開を最新情報とともに整理する。(フロントロウ編集部)
デップからマッツへ——騒動の経緯
『ファンタスティック・ビースト』シリーズで、闇の魔法使いグリンデルバルドを演じていたのはジョニー・デップだった。しかし元妻アンバー・ハードとの泥沼の法廷闘争を受け、デップは2020年にシリーズを降板。3作目『ダンブルドアの秘密』からは、マッツ・ミケルセンが役を引き継いだ。
当時、突然の交代劇は世界中で大きな話題となった。シリーズ途中での主要キャラクターの俳優交代は異例で、ファンの間にも賛否が広がった。

シリーズは“事実上の凍結”状態に
じつは、その『ファンタビ』シリーズ自体が、現在は宙づりの状態にある。
米Varietyによると、ダンブルドア役のジュード・ロウは2024年10月、続編について「確実に保留中だ」と発言。さらに「『ハリー・ポッター』をテレビドラマとして作ることになったから、彼ら(ワーナー)はそちらに力を注ぐだろう」と語った。主演のエディ・レッドメインも、ニュート役を演じるのはもう最後だと思うと述べている。当初は全5作が構想されていたが、興行成績の右肩下がりもあり、4作目以降の制作は事実上止まっているとみられる。なお、公式に「打ち切り」が発表されたわけではない。

興行の失速と、HBOドラマへの“世代交代”
シリーズが宙づりになった背景には、興行成績の明確な失速がある。
米Varietyによると、1作目『魔法使いの旅』が世界で約8億ドルを稼いだのに対し、2作目『黒い魔法使いの誕生』は約6.5億ドル、3作目『ダンブルドアの秘密』は約4億ドルと、作品を重ねるごとに数字を落としていった。当初は全5作の構想だったが、4作目以降の制作は事実上止まっている。
さらにワーナーは、原作者J.K.ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズを、新たに連続テレビドラマとして一から映像化するプロジェクトに乗り出している。ジュード・ロウが「彼らはそちらに力を注ぐだろう」と語ったように、魔法ワールドの軸足は映画からテレビドラマへと移りつつあるのが現状だ。

デップとマッツ、その後
しかし、騒動の当事者である2人の俳優は、それぞれの道を歩み続けている。
デップは2022年の名誉毀損裁判で勝訴し、その後は俳優・監督として復帰。2023年には仏映画『ジャンヌ・デュ・バリー』がカンヌ国際映画祭の開幕作品に選ばれ、2024年には自身の監督作『Modì, Three Days on the Wing of Madness』を発表した。
一方のマッツ・ミケルセンも、変わらず第一線で活躍。マーティン・スコセッシ監督の新作『What Happens at Night』に出演するなど、ハリウッドの実力派として引っ張りだこだ。
シリーズの行方は不透明なままだが、騒動の渦中にいた2人の俳優は、いずれもそれぞれの場所で力強く輝きを放ち続けている。グリンデルバルドという役の今後については、関係者から具体的な言及はなく、ファンタジー大作の“その後”は、いまも宙づりの状態が続いている。
一時代を築いた魔法ワールドが、映画とドラマという形でどう受け継がれていくのか。シリーズの行方とともに、当事者たちの今後の動向にも注目が集まる。














