エイミー・ワインハウスの父、ミッチ・ワインハウスが、亡き娘の友人2人に対して起こした訴訟で全面敗訴し、相手側への支払いや自身の訴訟費用を含め、総額約270万ドル(約4億円)を負担することになった。米Peopleによると、裁判所は、ミッチが根拠の乏しい訴えを強硬に進め、被告らの評判や生活に深刻な損害を与えたと厳しく指摘した。(フロントロウ編集部)
「無断で私物を売却した」という訴えが退けられた
ミッチ(75)は、エイミーのスタイリストだったナオミ・パリーと、親友のキャトリオーナ・ゴーレイを相手取り、「2021年と2023年に米国で行なわれたオークションでエイミーゆかりの品を販売し、その事実を意図的に隠していた」として提訴していた。
しかし、ロンドンの高等法院は今年4月、この訴えを全面的に退けた。7月29日に示された最終判断で、サラ・クラーク判事は「ミッチは2021年のオークション計画を把握しており、被告らが品物の存在や売却を意図的に隠したとは認められない」と判断した。実際、ミッチ自身がオークション会社と直接やりとりをしており、販売前にはオークションに関する資料も受け取っていたとされる。ミッチがオークション会社に対し、被告らへ契約書を見せないよう求めていたことを示す記録もあったという。
判決では、パリーに56万9,330ポンド(約1億1,000万円)、ゴーレイに39万4,521ポンド(約7,500万円)を2週間以内に支払うよう命じられた。被告側への支払いとミッチ自身の訴訟費用を合わせた負担総額は、約270万ドルに上る。クラーク判事は、ミッチが訴訟を大規模で費用のかかるものにし、被告らに商業的な圧力をかけて不利な条件で和解させようとしたと厳しく批判した。
「エイミーの人柄を世界に伝えたかった」
2011年に27歳で亡くなったエイミーは、アルバム『バック・トゥ・ブラック』などで知られるグラミー賞受賞アーティストだ。ミッチは2023年のインタビューで「エイミーが素晴らしい人間だったことを、世界中の人に知ってほしかった。彼女は誰にでも優しく、最高の人間だった」と語っていた。亡き娘の遺品をめぐる今回の裁判は、ミッチ自身の主張や訴訟の進め方が厳しく問われる結果となった。
















