ヒップホップ界のレジェンドであるドクター・ドレーが、音楽AIをめぐる業界の議論に対して自らの立場を明らかにした。ドレーはAIを制作の「道具」として積極的に使っており、それを恐れる人間は「作ることに困難を感じているだけ」と言い切った。(フロントロウ編集部)
「シンセサイザーと同じだ」
米New York Timesのインタビューで、ドクター・ドレーはAIを音楽制作ツールとして使っていることを明かした。その使い方について、『自分が作ったものに対してAIが何をするのかを見るためのツールとして使っている』という趣旨を語った。
ドレーはAIを、ドラムマシンやシンセサイザーといった過去の音楽テクノロジーになぞらえている。かつて新しい音楽テクノロジーに反発した人々がいたように、AIも新たな創作ツールのひとつだという考えを示した。ドレーはAIを『創造性のための新しいツール』と位置づけ、積極的に受け入れる姿勢を示している。
「AIを脅威だと思うのは、作ることに困難を抱えている人間だけだ」
業界との温度差
一方、ユニバーサル、ソニー、ワーナーなどの大手レーベルを含む音楽企業の連合は、生成AIを使用した楽曲について、公式チャートへのランクインには『実質的に人間が制作したもの』であることなどを求める原則を提案している。
ドレーの積極的なAI活用と、音楽業界によるチャート基準整備の動きは、音楽制作におけるAIの活用とルール作りをめぐる議論が、今後も続いていくことを示している。

















