アンソニー・ボーデインの若き日を描いたA24の伝記映画『トニー』が、全米での拡大公開週に約500万ドル(約7億円)を稼ぎ、トップ10入りを果たした。限定公開から3週目でのブレイクは、今年のインディー映画でも好調な興行成績のひとつだ。(フロントロウ編集部)
1館800万円超えから始まった
『トニー』の限定公開時のスコアが際立っている。ニューヨークとロサンゼルスの6館だけで34万8,995ドルを稼いだ初週は、1館あたり約5万8,000ドルの平均となった。米Deadlineは、これが2026年の限定公開としてトップクラスの数字だと伝えた。
その後、1,642館に拡大された週末には約500万ドルを稼ぎ、全米ボックスオフィスで7位にランクイン。3週目までの累計興行収入は約665万ドルに達している。
ロッテントマトの批評家スコアは95%(Certified Fresh)、観客スコアは92%。高い評価と口コミを追い風に、公開規模を拡大した。
若き日のボーデインとは何者だったか
監督はマット・ジョンソン(『ブラックベリー』)。ドミニク・セッサが主演し、1975年の夏、マサチューセッツ州プロビンスタウンで働く19歳のアンソニー・ボーデインを演じる。夏季のライティング・フェローシップに合格したと両親に嘘をつき、プロビンスタウンへ向かったボーデインが、レストランで皿洗いとして働き始める姿を描く。
著書『キッチン・コンフィデンシャル』やテレビ番組『アンソニー世界を駆ける』、『アンソニー・ボーデイン:パーツ・アンノウン』などで世界的に知られるようになったボーデインは、2018年に自ら命を絶った。彼が料理人としての道を歩み始めるきっかけとなった、無名時代のひと夏を切り取った視点が、本作の独自性となっている。

















