「ソウルの女帝」として知られるグラディス・ナイトが、今後は公演の回数を減らすと発表した。ここ数カ月、ツアー中の彼女のステージで異変が相次いでいたと報じられるなか、本人も公演数を減らして「人生とキャリアの次の段階」へ移行すると発表した。(フロントロウ編集部)
ステージで何かが起きていた
グラディス・ナイトは現在82歳。「ソウルの女帝」の異名を持ち、「Midnight Train to Georgia」「Best Thing That Ever Happened to Me」など半世紀以上にわたるキャリアを築いてきた歌手だ。2026年に入り、単独公演やスモーキー・ロビンソンとの共演を続けていたが、ここ数カ月の複数の公演で、体調を懸念する声が上がっていた。
米TMZは、ツアーの関係者から得た証言をもとに詳細を報じた。7月25日のハリウッド・ボウル公演では、「Midnight Train to Georgia」の演奏中にグラディスが突然背を向け、ステージを歩き去ろうとする一幕があったという。バックシンガーが腕に手を伸ばしたものの、グラディスはそれを振りほどくようなしぐさを見せた。4月にラスベガスで行なわれたスモーキーとの共演公演はさらに状態が悪かったとする証言もあり、ツアー関係者の一部は、認知症の症状が表れているように感じると話している。
一方、夫でマネージャーのウィリアム・マクドウェルは「妻が元気だと言うつもりはない。でも、彼女が望んでいるのは歌うことだけだ」と米TMZにコメント。現時点で認知症とは診断されておらず、近く医師の診察を受け、認知症かどうかを調べる予定だと明かした。
本人が語った「人生とキャリアの次の段階」
こうした状況を受け、グラディス本人が声明を発表した。「熟慮の末、今後は公演の回数を減らしながら、キャリアと人生の次の段階へ移行することに集中すると決めました。夫とのプロジェクトにより多くの時間を充て、孫たちにも会いながら、この新たな時代を楽しみにしています」と述べ、ファンへの感謝も添えた。「この75年間、少女だった私の夢をかなえ、一歩一歩支えてくれたすべてのファンに感謝したい。これからも皆さんの笑顔に、街中や旅先で会えることを願っています。また近いうちにお会いしましょう」
引退宣言ではなく、ステージを完全に離れるわけでもない。ただ、75年以上にわたって第一線で活動してきた82歳の歌手が、自分のペースに合わせた次の段階へと舵を切ったことになる。

















