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喪失の翌年に見た“虹”。オノ・ヨーコ『イッツ・オールライト』が44年ぶりLP復刻

FRONTROW Editorial Dept.
BY FRONTROW Editorial Dept.
喪失の翌年に見た“虹”。オノ・ヨーコ『イッツ・オールライト』が44年ぶりLP復刻
画像提供:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

オノ・ヨーコが1982年に発表したアルバム『イッツ・オールライト』(原題:It’s Alright (I See Rainbows))が、9月23日に復刻された。LPはオリジナル発売以来44年ぶりの再発で、帯付きのホワイト・ヴァイナル仕様の日本盤が700枚限定。あわせて特設サイトも公開された。(フロントロウ編集部)

悲しみの前作から、前を向く次作へ

今回の復刻は、オノ・ヨーコ作品の再評価を目指す「YOKO ONO REISSUE PROJECT」の第5弾。7月17日に第4弾として発売された前作『シーズン・オブ・グラス』は、ジョン・レノンを失った深い悲しみを描いたアルバムだった。

対して『イッツ・オールライト』は、その喪失を抱えたまま、前を向いて生きていこうとする希望と再生を表現した作品。ニューウェイヴやダンス・ミュージックの要素を大胆に取り入れたサウンドで、オノ・ヨーコのディスコグラフィーの中でもとくにポップな作品として知られている。裏ジャケットには、見守るように透明な姿で描かれたジョンがいる。

オノ・ヨーコ『イッツ・オールライト』日本盤CD(紙ジャケット仕様)
画像提供:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

オノ・ヨーコ本人は、このアルバムを自身の日記のようなものだと振り返っている。

「12月8日が近づく頃は、本当に気持ちが重く、深く落ち込んでいたけど、でもアルバムの後半では“It’s Alright(大丈夫)”となる。ショーンが“Wake up, wake up, mommy(起きて、お母さん)”と言ってくれて、まるで天使が“目を覚まして”と呼びかけてくれたようでした」

12月8日は、1980年にジョンが亡くなった日。アルバムは「Wake Up」から「Dream Love」、そして「Let the Tears Dry」「I See Rainbows」へと続いていく。「涙をぬぐい、愛を夢見て、虹を見る。そんな想いをこの作品に込めました」と、彼女は語っている。

息子のショーン・レノンも、母についてこうコメントした。

「母はよく“エネルギーはただのエネルギー。それを何に変えるかは自分次第”と言っていました。そして、ネガティブなエネルギーを創造的で前向きなものへ変えていくのだとも」

「Never Say Goodbye」のMVはピーター・ボグダノヴィッチ監督

あわせて、アルバムの代表曲「Never Say Goodbye」の2026年リマスター版ミュージック・ビデオも公開されている。1995年にエイズへの理解を広めることを目的に制作された映像で、監督はピーター・ボグダノヴィッチ。オノ・ヨーコのほか、エリック・ストルツとテイト・ドノヴァンが出演している。収益は、エイズ研究を支援する非営利団体AmFARに寄付された。

CDは日本独自の紙ジャケット仕様

CD(2,970円)は完全生産限定盤で、日本盤のみオリジナルのパッケージ・デザインを再現した紙ジャケット仕様。アルバム・アウトテイクの「Forgive Me My Love」と、「Dream Love」のブダペストでのライヴ音源の2曲がボーナス・トラックとして加わる。LP(4,400円・税込)は全10曲を収録。どちらもオリジナル・テープから新たに2026年リマスターが施され、未発表写真を掲載した新規ブックレットが付く。

YOKO ONO REISSUE PROJECT
画像提供:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル

再評価プロジェクトは今後、1985年の『スターピース』と、1974年に録音され1992年にリリースされた『ストーリー』が随時リリースされる予定。オノ・ヨーコとジョンをめぐっては、ふたりの足跡を追ったドキュメンタリー『ジョン・レノン&オノ・ヨーコ:One to One』のIMAX先行上映も控えている。

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