しゃべるテディベアと中年男性の友情を描いたコメディ映画『テッド』。マーク・ウォールバーグが演じた主人公ジョン役は、もともと『オデュッセイア』で主演を務めたマット・デイモンにオファーされていた。マット本人が米誌『GQ』のインタビューで、出演を断った経緯を詳しく語った。(フロントロウ編集部)
脚本を読んで「こんなに笑ったことはない」
このエピソードが明かされたのは、米現地時間11月5日に公開された米誌『GQ』の「Men of the Year 2026」の表紙インタビュー。自身のキャリアを振り返るなかで、出演を見送った作品について話が及んだ。
マットは「後悔を抱えて生きたくないので、あまり口にしないようにしているんです」と前置きしたうえで、『テッド』の主演を断ったことを認めた。脚本を読んだ際のことは、今でもよく覚えているという。
「あんなに笑った脚本は初めてでした」と語るほど気に入り、友人との食事の席にまで脚本を持参して、お気に入りの場面を声に出して読み聞かせたそうだ。
考えすぎて、テディベア役に目移り
それほど脚本を気に入っていたにもかかわらず、なぜ出演を断ったのか。その理由は意外なほどシンプルだった。
「途中で妙に考えすぎてしまったんです。自分でも何を考えていたのかわからない。『一番いい役は、むしろテディベアのほうなんじゃないか』と思ってしまって……」
結局、「考えすぎた結果、自分で自分を納得させてしまった」とマットは振り返った。セス・マクファーレン監督が手がけた『テッド』は2012年に全米公開され、日本でも2013年の公開時に週末興行収入ランキングで初登場1位を記録。観客動員数は300万人を超え、最終興行収入は42億円に達した。
今になって悔やんでいるのは、作品の大ヒットを逃したことよりも、撮影地のことだった。『テッド』はマットの故郷であるボストンで撮影された作品。マットは「故郷に帰れるチャンスだったんです。父はもう亡くなってしまったので、振り返ると『あの6カ月間、地元で過ごせたのに』と思ってしまう」と打ち明けている。
それでも、マークの演技と作品そのものは絶賛している。「マークは素晴らしいし、映画も最高です。僕が出演していたとしても、あれ以上の作品にはならなかったでしょう」
『ダークナイト』『ミルク』への出演も逃していた
マットが出演を見送った役は、これだけではない。米メディア『Deadline』によると、クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』では、地方検事ハービー・デント役をオファーされていたが、『ボーン』シリーズやポール・グリーングラス監督の『グリーン・ゾーン』の撮影スケジュールと重なり、出演できなかったという。
また、ガス・ヴァン・サント監督の『ミルク』では、ダン・ホワイト役への出演が決まりかけていた。主演のショーン・ペンとも話し合い、資料となるドキュメンタリーを見て役作りを始めていたが、撮影が3カ月延期されたことで別の作品とスケジュールが重なり、出演を断念せざるを得なかったという。
代わりにダン・ホワイト役を演じたのはジョシュ・ブローリン。マットは「ジョシュは本当に見事でした」と称賛し、「役は、その役にふさわしい俳優のもとへ巡っていくものだと信じています」と語った。
マットは以前、『アバター』の主演オファーを断っていたことも明かしている。数々の大作への出演を見送ってきた一方、2026年には『オデュッセイア』で主演を務め、夏の大ヒットを牽引した。米誌『GQ』は、そんなマットを今年の「Men of the Year」の表紙を飾る人物の1人に選んでいる。





















