「本当に大変になる」。デイモンがノーランに念を押された『オデュッセイア』


クリストファー・ノーラン監督の『オデュッセイア』が9月11日、全国861スクリーンで公開された。その日に解禁されたのが、ノーラン監督と最高峰のクルーが挑んだ撮影の裏側を収めた特別映像。主演のマット・デイモンは、撮影前に監督から念を押されていたという。(フロントロウ編集部)
「分かってる」では済まなかった撮影
特別映像「クリストファー・ノーランと最高峰クルーの挑戦」のなかで、デイモンは撮影に入る前のやりとりを笑いながら振り返っている。
「大変な撮影になると言われ、『分かってる』と答えたら『いや 本当に大変になる』と(笑)。それで覚悟を決めた」
デイモンは過去にもノーラン作品に出演してきた経験者。その彼がもう一段の覚悟を求められたのだから、現場の規模は想像を超えていたのだろう。デイモンは映像のなかで、スケールの大きさを見て最初は本気なのかと思ったものの、全員が同じ方向に漕ぎ出せば不可能はないと、監督への賛辞も口にしている。

本作が“ノーラン組”初参加となったトム・ホランドは、オデュッセウスの息子テレマコスを演じた。ホランドは本作を監督の手腕と経験がすべて詰まった集大成だと表現し、史上最大の映画を作るという気迫が現場から伝わってきたと語っている。
冷酷な求婚者アンティノオスを演じたロバート・パティンソンは、ノーラン監督を“船長”にたとえた。
「一歩下がって全体像を客観的に見たらきっと圧倒されるだろう。でも“船長”が正確に率いてくれたから、全員着実に歩み続けることができた」
135kgのIMAXカメラを、足場の悪い場所へ
映像には、「3、2、1、アクション!」と声を上げて現場を指揮するノーラン監督の姿に続き、広大な浜辺に置かれた巨大なトロイの木馬、戦火に包まれるトロイアの宮殿や街並みが映し出される。荒れた海や風雨、降り積もる雪まで、原典の「オデュッセイア」を初めて開いた人々が感じたであろうスケールを観客にそのまま届けたい、という監督のこだわりから生まれたものだ。
本作は長編映画史上初となる全編IMAXフィルムカメラ撮影で作られた。重さ135kgにも及ぶIMAXカメラを、足場の悪い危険な場所まで持ち込んでの撮影だったという。宮殿のセットは画面を埋め尽くし、エキストラは見渡す限りの人数が集められた。

オデュッセウスの妻ペネロペを演じたアン・ハサウェイは、そんな無理を可能にしたのはスタッフとの長い信頼関係だと話す。
「ノーラン監督には超一流のスタッフがついてる。その関係性は数十年かけて築き上げてきたものなの。だから監督が彼らに要望を出したら、毎回すぐに実現してた」
女神アテナ役のゼンデイヤも、巨匠には次はより大きな作品をという重圧があるはずだとしたうえで、実際の撮影は想像をはるかに超えていて、現場は毎日刺激に満ちていたと振り返った。
公開前夜までに動員88,334人
日本では9月4日から10日までIMAX先行上映が行われ、公開前日の10日には全5フォーマットがそろう『オデュッセイア』TOKYOプレミアも開催された。先行上映とTOKYOプレミアをあわせた興行収入は198,252,280円にのぼる。全世界興行収入は9月9日時点で16億3800万ドル(約2654億円)を突破している。
公開初日の19時ごろには、渋谷スクランブル交差点の7つのビジョンで、デイモン、ホランド、ハサウェイからのスペシャルメッセージを含む特別映像が流された。東京メトロ銀座線では1編成まるごとの広告ジャックが9月15日まで、JR新宿駅東西自由通路の大型LEDサイネージ「新宿ウォール456」では特別映像の放映が9月13日まで続く。
大阪と東京で公開記念イベント
公開を記念したイベントも2都市で決まった。9月14日には大阪ステーションシティシネマで、関西のおしどり夫婦・かつみ♥さゆりと、“なにわの吟遊詩人”ことシンガーソングライターの嘉門タツオが登壇。劇中の夫婦の絆にちなんだトークに加え、さゆりはペネロペ王妃をイメージした装いで登場する予定だ。
9月21日にはTOHOシネマズ 日比谷で大ヒット記念の吹替上映イベントを開催。オデュッセウス役の平田広明、テレマコス役の榎木淳弥、ペネロペ役の坂本真綾、アテナ役の白石涼子の吹替キャスト陣に、作品の“父子のドラマ”にちなんで藤岡弘、と藤岡真威人の親子、さらに天翔愛、天翔天音、藤岡舞衣の三姉妹も加わり、藤岡ファミリーが勢ぞろいする。
映画館に行く前に撮影の裏話を知りたい人には、9月12日25時25分から日本テレビ(関東ローカル)「&Hulu」で放送される特別番組「映画『オデュッセイア』監督・豪華キャストが語る撮影秘話」もある。
















