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「西部劇で彼を追っていた」。リドリーがエロルディにかけた電話

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「西部劇で彼を追っていた」。リドリーがエロルディにかけた電話
(C)2026 Getty Images/Getty Images for Disney Photo by StillMoving.Net for The Walt Disney Company Limited

リドリー・スコット監督から「全部同じパフォーマンスをしてないか」と指摘された——國村隼がそう振り返ったのが、8月21日の朝だった。同じ日、ロンドンでは『ラスト・サバイバー』のプレミアが開かれ、その監督本人が、主演ジェイコブ・エロルディをどう見つけたかを明かしている。(フロントロウ編集部)

「彼には以前から目をつけていました」

配給の20世紀スタジオによると、8月28日に日本公開を迎える『ラスト・サバイバー』のロンドンプレミアが、オデオン・ラックス・レスタースクエアで開催された。会場にはリドリー・スコット監督のほか、主演のジェイコブ・エロルディ、元軍人バングリー役のジョシュ・ブローリン、シーマ役のマーガレット・クアリー、その父ジャック役のガイ・ピアース、ベネディクト・ウォンといった顔ぶれが並んだ。

『ラスト・サバイバー』ロンドンプレミアの様子
(C)2026 Getty Images/Getty Images for Disney Photo by StillMoving.Net for The Walt Disney Company Limited

注目を集めたのは、リドリーがエロルディの起用について語った経緯だ。

「彼には以前から目をつけていました。僕は才能のある人を見つけるのが得意で、彼は間違いなくスターだと思ったんです。それで、しばらく前から別の作品で彼を追っていました」

その「別の作品」とは西部劇だったという。「西部劇を撮っていて、その作品で彼を候補として考えていたんです。だから、すでに彼には興味を持っていました。そこへ今回の話が来て、すぐに電話して『やってみないか?』と声をかけました」

つまり『ラスト・サバイバー』は、リドリーがエロルディに用意した最初の役ではなかった。別の企画で温めていた俳優に、たまたま先に届いた話のほうで声をかけた、ということになる。

エロルディの側の反応も、単純だった。「この映画に参加した理由は監督が、リドリー・スコットだからです。彼は期待をはるかに超えていました。本当に素晴らしい人です」

ジョシュ・ブローリンが語った「計算された混沌」

現場のリドリーがどんな監督なのかを、いちばん具体的に語ったのはジョシュ・ブローリンだった。

「彼は、ある種の“計算された混沌”を作り出す人なんです。物事をあえて曖昧なままにして、決まったやり方に頼らない。物語はちゃんとある。でも彼は、役者に少しバランスを崩したような状態でいてほしいんです。そうすることで……魔法のような瞬間が作品に入り込む余地が生まれるんです」

「だから、映画というより舞台をやっているような感覚なんです。彼と仕事をするのは大好きです。最高の意味で、とてもスリリングなんですよ」

劇中でバディのような関係を結ぶエロルディについては、こう話している。「彼は、昔ながらの映画作りに、とても敬意を払っているんです。だから彼は、自然とそうしたやり方に溶け込めたんだと思います。彼との信頼関係を築くのは、おそらくいちばん簡単でした」。そのうえで「本当に好きですし、尊敬しています。それは彼がイケメンだからというわけじゃない。まあ、そんなにイケメンとは思っていませんけど(笑)」と冗談を添えた。

ヒッグと同じく希望を追い求めるシーマを演じたマーガレット・クアリーは、作品の質感に驚いたと語る。「この映画の世界観が本当に美しくて、どこか詩的で夢のような雰囲気があるんです。終末世界を描いた映画で、こんな世界観がつくられるとは思っていませんでした」

『ラスト・サバイバー』ロンドンプレミアの様子
(C)2026 Getty Images/Getty Images for Disney Photo by StillMoving.Net for The Walt Disney Company Limited

左手に残る結婚指輪

プレミアに合わせて、本編クリップも解禁された。

映し出されるのは、ヒッグがバングリーのもとを離れる決意を固め、旅立ちの準備をしている場面だ。外に出れば命が危ないと、父が子を諭すように警告するバングリー。ヒッグはその忠告を受け入れず、何かを訴えるように言葉を絞り出す。その左手には、亡き妻との結婚指輪がいまも光っている。生き延びるための毎日と、失われた日常の記憶。どちらを選ぶかという話ではなく、両方を抱えたまま歩き出す男の姿がある。

原作は、「史上最高のディストピア小説」の一つとも称されるピーター・ヘラーの「ドッグ・スターズ」。謎のパンデミックで人口の90%が死滅し、生き残った者たちが奪い合う世界が舞台だ。『エイリアン』(1979年)、『ブレードランナー』(1982年)でSF映画の姿を変えてきた監督が、その延長線上で描く終末の物語となる。

『ラスト・サバイバー』は8月28日より全国公開。

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