長女イヴァンカ・トランプが経営するファッションブランド、「イヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)」が不当な扱いを受けているとして、今週、ドナルド・トランプ米大統領が大手百貨店のノードストロームに対し自身のツイッターを通じて批判的な発言をした騒動で、思わぬ反響が起こっている。
米経済誌フォーブスの調べによると、全米最大の高級デパートチェーンである同社の売り上げは、トランプ大統領が娘イヴァンカをかばう発言をした現地時間の水曜日(2月8日)以降、約130億円(1億1,500ドル)アップ。さらに同社の株価は、トランプ大統領による攻撃後、一時的に下落を見せたものの、その後7%近く上昇したという。
この反響の背景にあるものは…
ノードストロムの売り上げ増の背景にあるのは、言うまでもなく、国民によるトランプ大統領への反発感情。
同社がイヴァンカのブランドの取り扱いを中止するに至った原因は、反トランプ運動による不買運動の煽りを受けた昨年後半からの業績悪化だったのにも関わらず、一国の大統領が個人的な感情にまかせて一企業である同社を名指しで批判するという行為に至ったことに呆れかえった消費者たちが、「それならば!」と逆にノードストロームを支持する姿勢を見せたことにある。
これに賛同したセレブたちがSNSを通じて「ノードストロームで買い物しよう!」と呼びかけるなどしたことも、同社が売り上げを伸ばす一端を担うこととなった。
人気テレビ司会者のチェルシー・ハンドラーは、友人たちと共にノードストロームで購入したアイテムが詰まったショッピングバッグを持って、ホワイトハウス前で記念撮影。写真には、「ゲイ、イスラム教徒、ユダヤ教徒の私たちが、ノードストロームでのショッピング後に、トランプ大統領に中指を立てにやってきたわよ」と挑発的なコメントが添えられていた。
ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』でシャーロットを演じた女優のクリスティン・デイヴィスは、同作の共演者の女優サラ・ジェシカ・パーカーがプロデュースするシューズコレクションをノードストロームのオンラインショップで購入する様子の写真を公開.。