日本時間の今朝(13日)から催されているグラミー賞にシンガーのジョイ・ヴィラがドナルド・トランプ大統領を支持するドレスを着て現れ、大きな議論を呼んでいる。
アメリカを再び偉大にドレスで登場
観覧ゲストのひとりとしてグラミー賞に出席したジョイは、白いケープを羽織ってレッドカーペットに登場すると、カメラマンたちの前に立ち、突然ケープをさっと取って着用していたドレスをお披露目。
星条旗カラーのドレスにはトランプ大統領の有名なスローガンである「アメリカを再び偉大に(Make America Great Again)」という文字が、ドレスのトレーンには「トランプ(Trump)」の文字が描かれていた。
ジョイの「トランプ支持ドレス」を制作したのは、カスタムドレスを制作しているデザイナーで、以前からトランプ大統領の支持者であることを表明しているアンドレ・ソリアーノ。
ジョイはSNSでアンドレに感謝する一方、「自分自身を表現する自由がたまには必要なの。私を支持してくれる人と、私と同じことを信じている人たちに感謝します。自由に生きて人生を愛さなきゃ」と語った。
批判も多いが、CDセールスは増加の予感
ジョイ・ヴィラはカリフォルニア州出身の25歳のシンガーソングライターで、モデルや女優としても活動している。
シンガーとしてはグラミー賞のノミネート候補に名前があがったことがある一方、奇抜なレッドカーペットルックでも話題になってきた。2015年、2016年と、グラミー賞に露出度の高いドレスを着て現れ、一部メディアでワーストドレッサーに選ばれている。
そんな彼女は今回のグラミー賞での「トランプ支持ドレス」で反トランプ派から大きな批判を浴びている一方、これがきっかけとなり、CDセールスの上昇が見込まれる。
というのも、彼女のグラミー賞での行動がトランプ支持派の間で拍手喝采を受けており、本人のSNSに「今あなたの曲をiTunesで買ったよ!」「君がリリースしている曲を全曲買わせてもらった」というコメントが多く書き込まれているから。
とは言えジョイは批判も多く受けており、アフリカ系、イタリア系、チョクトー族系の血をひき、フェミニストであると公言しているジョイが、マイノリティーや女性に対して厳しい姿勢を見せるトランプ大統領への支持を表明していることには批判の声が多い。
ジョイのSNSには、「トランプが思い描く偉大なアメリカにあなたが含まれていると思う?」「プロフィール欄からフェミニストって言葉を取った方がいいよ。トランプを支持しているあなたはフェミニストじゃないから」などのコメントが書き込まれている。
2017年の授賞式シーズンは「トランプ大統領」がひとつのテーマになっており、1月の映画祭でもスピーチの多くがトランプ大統領への批判で占めた。そんななか、大きなアワードでトランプ大統領への支持が表明されるのはこれが初めて。トランプ大統領下のアメリカでは、賞レースさえも大揺れを見せている。