現地時間の金曜日(1月20日)に行われた米大統領就任式で、ドナルド・トランプ大統領が行った16分以上にもおよぶ就任スピーチの中に、ある名作映画に登場する悪役の名ゼリフが含まれていると話題になっている。
その名ゼリフとは、DCコミックスが出版するアメリカン・コミック『バットマン』を原作とした、鬼才クリストファー・ノーラン監督による実写映画3部作の最終章『ダークナイト ライジング』(2012年公開)で、イギリス人俳優のトム・ハーディー演じる悪役ベインが群衆を相手にスピーチを繰り広げるシーンに登場する一節。
トランプ大統領が演説を通じて強調した「国民に力を取り戻す」という部分で述べた「giving it back to you, the people.(あなたたちのために取り戻しますよ、皆さん)」というセリフが、ベインが作品内で言った「We give it back to you, the people」というセリフとあまりにも酷似。
さらに抑揚のつけ方やタイミングの取り方も似ていることから、ネット上には2人のスピーチの比較動画や、ベインのトレードマークである鎮痛剤吸引装置を着けたトランプ大統領の画像などが出回ってちょっとした騒ぎに。
2人のスピーチの比較動画をチェック!
トランプ大統領とベインのスピーチを比較した動画がコチラ。
— Timothy Burke (@bubbaprog) 2017年1月20日Ⓒ Austin Binstock
トランプ大統領の就任演説を執筆したのは、昨年7月の共和党大会での指名受諾演説を起草したことでも知られる31歳の若手スピーチライター、スティーブン・ミラー氏。
実際のところは、一国の大統領となった人物の最も大切な演説の1つにヒーロー映画の悪役のセリフをわざと引用するというのは考え難いので、単なる偶然だと推測されるが、ちょっぴり恥ずかしい結果となってしまった。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/Ayumi Nakazawa、 スプラッシュ/アフロ、 ニュースコム