プッシャ・Tがリリースしたディスソング「The Story of Adidon」のカバーアートで公開された、黒塗りのドレイクの写真について、ドレイク本人が弁解のコメントを発表した。

ドレイクはなぜ「黒塗り」姿に?

 大バトルを繰り広げている人気ラッパーのドレイクとプッシャ・T。お互いにディスソングをリリースして罵倒し合うなか、プッシャ・Tが新たにリリースした「The Story of Adidon」のカバーアートで、ドレイクの黒塗り姿が公開された。

画像: King Push on Twitter twitter.com

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 欧米では黒塗り自体がタブーとされるなか、公開されたドレイクの黒塗り写真。しかもこの写真でドレイクが着用しているTシャツには、黒人差別の象徴ともいえる「Jim Crow(ジム・クロウ)」の名前が記されていた。

 とくにアメリカで黒塗りがタブーとされる背景には、かつて人種差別が明確に存在した時代に、黒塗りした白人が黒人に扮して歌うコメディ舞台「ミンストレル・ショー」がある。
 ここで登場した名物キャラクターが、黒人差別の法律を総称するジム・クロウ法の名前に由来する、ジム・クロウだった。
 こうした歴史があるため、とくにエンタメ業界での「黒塗り」は絶対禁止の暗黙のルールとされている。

画像: ドレイクはなぜ「黒塗り」姿に?

 そんななか、今回、ドレイクの黒塗り写真が世間に出回ってしまったことで、プッシャ・Tとのバトルよりも、なぜドレイクが黒塗りをしたのかということに議論が集中している。

 これを受けて、ドレイクが自身のインスタグラムで、物議を醸す写真につい弁解する声明文を発表。

 一部でファッションブランドの撮影だと言われ、世間から批判されたことに対して、これを否定し、差別的な行動ではなく、黒人俳優が抱える特有の悩みを表現したものであったことを説明した。

画像: Instagram/Drake

Instagram/Drake

 以下、全文訳はコチラ。

「みなさんは騒ぎを楽しんでいると思うけど、質問の多かったあの写真について明確にしたい。この写真は、ファッションブランドの撮影でもなく、僕の音楽キャリアにも関係ない。これは、2007年に撮られたもので、僕が俳優だった頃に、ステレオタイプのせいでキャスティングに困っている若い黒人俳優を演じるプロジェクトに関わっていた時の写真です。この写真は、かつてエンタメ業界でアフリカ系アメリカ人が間違った描写をされていたということを表現しています。僕とその頃の親友でスーダン出身のマージン・エルサディッグが、黒人俳優がオーディションで直面する問題を訴えるために行ったことです。時に平等ではない業界への不満と、黒人俳優の悩みはあまり改善されていないということを強調したものです」

 

(フロントロウ編集部)

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