2018年に一時期、精神療養施設に入所していたシンガー兼女優のセレーナ・ゴメスが、自身が抱えるメンタルヘルスの問題について自らの口で語った。(フロントロウ編集部)

セレーナの身に一体何が?

 元ディズニー・チャンネル・スターで、現在はシンガーや女優として活躍するセレーナ・ゴメスが、名門ハーバード大系列のマクリーン病院が主催したパーティに出席し、自身が抱えるメンタルヘルスの問題についてスピーチを行なった。

セレーナのインスタグラムより、お世話になった医師と。

 ご存じの方も多いと思うが、昨年、セレーナは2017年に受けた腎臓移植手術の影響による体調不良から、精神的に不安定な状態が続き、一時期、アメリカの東海岸にある精神療養施設に入所していた。当時、施設の名前は明かされていなかったが、マクリーン病院は精神科病院として世界トップレベルとして知られ、東海岸に位置するマサチューセッツ州ボストンにあることから、ここに入院していた可能性が高い。

 約1ヵ月ほど治療を受けたあと、自宅に戻り、仕事をセーブしながら自身の健康を最優先にした生活を送るようになったセレーナは、今年に入ってから徐々に芸能活動を再開。まだ本格復帰とまではいかないが、待ちに待ったニューアルバムの制作を終えるなど、仕事とプライベートで良いバランスを取りながら過ごしている。

 以下、セレーナのスピーチ。

 「私は真実を伝えることが最良だと思っています。そしてこれが私の真実です。

 去年、私は精神的にも感情的にも大きな苦しみを抱え、自分ではどうすることもできない状態に達しました。笑い続けることも、普通を装うこともできなくなったのです。私の中にあるすべての痛みと不安が一気に襲いかかってきたような感覚に陥りました。これまでの私の人生において最も恐ろしい瞬間でした。

 すぐに助けを求め、医師から適格な診断を受けました。自分がどのような状態にあるのか正しい情報を得た時、恐怖を感じたのと同時に、それと同じくらい気持ちが楽になりました。もちろん怖かった。だって、ベールがはがされたことによって、その下に隠れていたものが明らかになったのですから。けれど、なぜ自分がこんなにも長い間、うつや不安症の症状に悩まされてきたのか理由がわかったことで安心したのです。

 それまで自分が抱える問題に対するちゃんとした答えも、認識もありませんでしたが、自分が恐れることや挑戦から目を背けてはいけないという母からの教えを思い出し、向き合うことにしました。自分にとって本当に必要な助けは何かを見極め、色々学び、同じような症状に苦しむ大勢の人たちから話を聞きました。(資料や本など)たくさん読んでいるうちに、次第にこの問題に情熱を注ぐようになっていました。

 今でもすべての痛みや苦しみが消えたわけではありませんが、(症状改善に向けて)約1年間にわたって集中的に取り組んだ結果、私は以前よりもずっとハッピーで、ずっと健康的で、今までにないくらい自分の感情や考えをちゃんとコントロールできるようになりました。そのことをとても幸せに感じてます」

 約2分間におよぶスピーチのなかで、自分が抱える心の問題と向き合ったおかげで何が原因か突き止めることができ、“安心した”ことを明かしたセレーナ。

 欧米では近年、メンタルヘルスに関する悩みを“隠すこと”から“話すこと”へ変えようという動きがあり、セレーナのようにセレブがメンタルヘルスについてオープンに話すことで、一般の人たちが周囲に自分が抱える問題を打ち明けやすい環境を作る手助けになっている。(フロントロウ編集部)

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