覆面アーティストのバンクシー(Banksy)が、オンラインショップを開設。作品の価格は、約1,000円!?(フロントロウ編集部)

世界を欺いてきたアーティストBanksy

 覆面アーティストとして世界各地に作品を残し、過去には作品が約13億円で購入されたイギリスを本拠地とするバンクシー(Banksy)。

画像1: 世界を欺いてきたアーティストBanksy

 そんなバンクシーが、突如10月1日に英ロンドン南部クロイドンに「Gross Domestic Product(国内総生産)」と名づけられたショールームをオープンしてから約2週間。ショールームに続いて、オンラインショップが開設された。

 しかし、反逆のアーティストであるバンクシーのオンラインショップはただのサイトではない。

 13億円の値がついたことがあるバンクシーの作品が、なんとGDPでは約1,000円から購入できるという。このオンラインショップの開催は、自身の作品が富裕層のあいだで高額にて売買されていることを嫌っているバンクシーによる、富裕層への仕返しも込められていると思われる。

 とはいえ、もちろん全員が手に入れられるわけではない。

 ホームページの説明によると、購入希望者18歳以上でなくてはならず、英時間10月28日までに購入したい作品を“1つだけ”選ぶ必要があるという。その後自身の情報を登録し、その際に出される質問に回答。後日、登録者からランダムに購入者が選ばれるという。

 バンクシーが作品の価格を低く設定したのには理由があり、低所得層のファンに作品を届けたいからのよう。サイトには、「もしあなたが裕福なアートコレクターであれば、今回は登録を辞退してください」とのコメントが。さらには、「作品の価格は、時が経てば上がるかもしれません。しかしそれは、あなたが私たちから買った物の価値が上がるという意味ではありません。あなたが好きだと思う物を買ってください。それが良い投資になるという理由ではなく」というメッセージもあり、アートを純粋に評価する人に作品渡したいという思いが見てとれる。

 作品は工場でなく、アートスタジオで作られるそう。しかしサイトの最後には、「GDPでのお買い物は満足のいくものにならないかもしれません。とくに、商品が購入できた場合は」と、買ったらきっと損だよという、バンクシーらしい皮肉たっぷりな注意書きも。

 バンクシーは作品の転売にも厳しい姿勢を取っており、「このサイトは国内でプライベートな目的で使用されます。私たちのサイトや購入品を商業的、またはビジネスのために使わないと同意してください。私たちは、利益やビジネスの喪失、営業中止、ビジネスの機会の喪失について責任を負いません」との声明が。

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 しかしホームページの下部には、バンクシーが“Bbayで自身の作品の中古品を売る計画がある”というような広告も出されており、覆面アーティストのバンクシーはなにかしらの計画を着々と進めている様子。

 これまでも数々の企画を一筋縄ではいかせなかったバンクシー。どのような展開が待ち受けているのか、ファンの心は躍っている。(フロントロウ編集部)

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