MCUソー役のクリス・ヘムズワースも「マーベル映画はシネマか否か論争」に参加。マーティン・スコセッシ監督やクエンティン・タランティーノ監督による批判にコメントした。他の意見も総まとめ。(フロントロウ編集部)

業界人たちからの意見、支持派はマイノリティ?

リーアム・ニーソン

画像: リーアム・ニーソン

 クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』3部作や、スーパーヒーロー映画とは少し異なるとはいえ、映画の大フランチャイズである『スター・ウォーズ』シリーズへの出演経験もあるリーアム・ニーソンは、マーベル映画を含む“スーパーヒーロー映画”全般について意見。

 「正直に言います。スーパーヒーロー映画?私はファンではないですね。本当に。ハリウッドがテクノロジーもなにもかも、すべてをかけてやっているものですから、敬意は示しますし、すごいことだと思います。でも私には、ただただ全部同じストーリーに見えるんです。『あなたはクリストファー・ノーランのをやったじゃないか』と言われるでしょうけども」

 とはいえ、ノーラン監督の『ダークナイト』は、当時アカデミー賞作品賞にノミネートされなかったことで、アカデミー賞に対して批判があがるなど、スーパーヒーロー映画の立ち位置を変えたといわれる作品。そのため、彼のなかでも『ダークナイト』3部作は特例のようで、「『ダークナイト』3部作はフィルム・ノワールな雰囲気がありますよね。そしてクリスチャン・ベールとゲイリー・オールドマン?もう!なんてキャストなんだ。しかもマイケル(・ケイン)とモーガン(・フリーマン)も?まったくもう!」と絶賛しており、スーパーヒーロー映画は好きではないが、ノーラン監督作品は好きといった感じだった。

ケン・ローチ監督

画像: ケン・ローチ監督

 映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』などを制作したケン・ローチ監督は、カンヌ国際映画祭で2度パルム・ドールを受賞、カンヌ国際映画祭では金熊名誉賞を受賞したこともある人物。そんなケン監督は、米Sky Newsのインタビューで「マーベル映画はハンバーガーのような商品」とコメント。「大きな利益を上げるためのものでしかなく、それは皮肉な活動ともいえる。映画芸術とは何の関係もないですよ」と皮肉たっぷりに語った。

フェルナンド・メイレレス監督

画像: フェルナンド・メイレレス監督

 映画『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督は、ムンバイの映画祭で、「マーベル映画は見ないのでよくわかりません…」と述べつつも、8年前に『スパイダーマン』を見ようとしたけれど、それ以上は興味がわかなかったという。一方で「マーベル映画なのかはわかりませんが『デッドプール』はとてもよかったです。素晴らしいアクションシーンがありました」と称賛したのもつかの間、「その後に飛行機で『デッドプール2』を見ようとしましたが、30分ほど見てやめました」と明かした。

ピーター・ラムジー監督

画像: ピーター・ラムジー監督

 アニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』のピーター・ラムジー監督は、「マーティン・スコセッシは神。マーベル映画は面白い。解散!」とだけツイート。ピーター監督によると、コッポラ監督は彼の『スパイダーバース』を鑑賞し、大絶賛したそう。

クエンティン・タランティーノ監督

画像: クエンティン・タランティーノ監督

 『パルプ・フィクション』や『ジャンゴ 繋がれざる者』などで知られるクエンティン・タランティーノ監督は2022年11月にポッドキャスト番組『2 Bears, 1 Cave』に出演した際、MCU作品では演じる俳優たちよりもむしろ、そのキャラクターたちが主役になってしまっていると指摘。

 「あれらのキャラクターを演じて有名になった俳優たちがいます。でもその俳優たちは映画スターではない。そうではないでしょうか?キャプテン・アメリカはスターです。もしくは、ソーはスターです。これを言うのは私が初めてではないでしょう。数えきれないほど言われてきたことだと思いますが、スターになっているのはフランチャイズのキャラクターです」とコメントした。

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