“20年ぶりの恋人”の存在が追い風に
映画『マトリックス』や『ジョン・ウィック』のキアヌ・リーブスといえば、1人ぼっちで公演のベンチでサンドイッチを食べる姿が激写された“ぼっちキアヌ”や、ときには、路上でホームレスと気さくに酒を酌み交わす姿が目撃されるなど、プライベートでの“いい人”ぶりが注目の的に。
さらに、女性に対して非常に紳士的で、一般人の女性たちと写真撮影するときは体に触れないように注意を払うなど、男性たちにマネして欲しいお手本という意味も込めて、海外では“インターネット・ボーイフレンド(ネット民の恋人)”という愛称で親しまれている。
約20年前に経験した恋人の死産や、その恋人の交通事故死という悲しい経験から、しばらくの間、恋愛に関してはあまり前向きではないことを公言していたキアヌ。
そんな彼が、11月2日に開催されたアート系イベント「LACMA Art+ Film Gala」に、長年の友人であるアーティストのアレクサンドラ・グラントの同伴者として手を繋いでレッドカーペットに登場し、“交際宣言”ともとれる行動を見せたことは、世界中のキアヌファンたちを歓喜させた。
ハリウッドの中年男性の恋愛傾向に逆らう
キアヌが、ハリウッドの華やかな世界で活躍する、いわゆる“セレブ”ではない一般女性のアレクサンドラをパートナーに選んだことに、世間からは、すでに好意的な視線が送られているが、それに加えて注目されているのが、2人の年齢差。
キアヌが、自分と年齢が近めの、年相応の恋人を選んだという点についても、称賛の声が上がっている。
主婦層からの支持が高い米人気トーク番組『The View(ザ・ビュー)』では、現在55歳のキアヌが、46歳のアレクサンドラと交際していることに人々が感心しているというトピックを取り上げ、「世間の人々はキアヌをヒーローだと絶賛しています」と報告。
ハリウッドでは、名声や権力を持つ中年男性が、自分よりも一回りも二回りも若い女性と交際したり結婚したりする傾向が強く、しばしば疑問視されることも多いなか、キアヌは、年の差は9歳と、正確には同年代とは言えないが、落ち着いた印象の“アラフィフ”の女性であるアレクサンドラを選んだことに、好感を抱く人が続出している。
『ザ・ビュー』のパネリストを務めるコメディ女優のジョイ・ベハーは、米男性誌プレイボーイ誌の創設者で、自分よりもはるかに年齢が若い女性たちとの結婚・離婚を繰り返し、プレイボーイ・マンションと呼ばれる豪邸に若い女性を何人も囲っていたことで知られる故ヒュー・へフナーを引き合いに出し、「ヒュー・ヘフナーと彼の最後の妻との年齢差は60歳でした」と発言。
さらに、「65歳の俳優デニス・クエイドは26歳の女性と婚約中。俳優のマイケル・ダグラスと妻のキャサリン・ゼタ・ジョーンズの年齢差は25歳。俳優のアレック・ボールドウィンと妻の年齢差は26歳。ビリー・ジョエル夫妻は33歳差…」と男性が女性よりもはるかに年上のカップルを羅列し、「これを聞けば、なぜキアヌが英雄視されるかがわかるでしょう?」とコメントした。
もちろん、彼らは、大きな年の差があるカップルを完全否定しているわけではないが、キアヌが同世代のアレクサンドラと落ち着いた大人の恋を育んでいることに胸を弾ませている。
ちなみに、年齢に抗うことなく、あえて白髪を染めずに、シルバーへアを楽しんでいるアレクサンドラの自然体な姿もキアヌファンの間で好評となっている。(フロントロウ編集部)